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【2016年モデル】カワサキNinja250試乗インプレ!

「カワサキのニンジャ」と言えば、スーパースポーツ、荒々しいバイクというイメージがありました。しかし2016年モデルの「ニンジャ250」は、エントリーユーザー向け車輛として驚くほど乗り手に優しいバイクでした。そんなニンジャ250の試乗インプレッションをお届けします。足つき性や燃費、おすすめのカスタマイズもご紹介!

相京 雅行

執筆者:相京 雅行

バイクガイド

フルカウル250cc人気を作り出したニンジャ250Rの後継機「ニンジャ250」

ニンジャ250undefinedフロントビュー

ニンジャ250のフロントビュー

2008年に発売されるとたちまち人気車種となったカワサキ(Kawasaki)のニンジャ250R。50万円を切った価格設定、スーパースポーツモデルを彷彿させるフルカウル、スポーティーなイメージながらポジションにゆとりのあるセパレートハンドル、31ps/11000rpmを出力する水冷4ストローク並列2気筒エンジンなど、扱いやすい装備の数々はバイクのエントリーユーザーに大いに受け入れられました。

タイ生産のニンジャ250Rは為替レートの変更などを受け、価格が徐々に上がってしまいました。しかしスペシャルエディションの設定や、カラー変更などを経て、2013年2月には後継機となるニンジャ250(※Rがつかなくなった)が発売されました。

外装デザインを一新し、エンジンはバランサーやラバーマウントを採用することで振動を低減。熱気を下方に逃がす新設計のラジエーターファンカバーも搭載するなど、快適性が大幅に向上しています。

2014年には大型スポーツモデルやツアラーにのみ採用されてきたアシスト&スリッパークラッチを採用。ライダーの操作をサポートするアシスト&スリッパークラッチは、カワサキのほかの車輌を探しても装備されている車輌がほとんどありません。

先代ニンジャ250Rに比べて大幅に快適性能を向上したニンジャ250を、1週間都内の通勤で試乗したインプレッションをお届けします。
 

ニンジャ250の装備をチェック! エンジンや足つき性は?

ニンジャ250undefinedサイドビュー

ニンジャ250のサイドビュー

ニンジャ250の装備の中でも注目すべきは、2015年モデルから装着されたアシスト&スリッパークラッチ。カワサキの現行のラインナップの中でも、この装備を搭載した車輌はほとんど存在しません。2016年現在では、同車のスーパースポーツバイクZX-6Rに搭載されているくらいです。

アシスト&スリッパークラッチはクラッチレバーの操作を軽くし、ギアを下げた際などに発生するエンジンブレーキが過度に発生した場合にリアタイヤのロックを防ぐ効果があります。通常はハイパワースーパースポーツに搭載される機構が、ニンジャ250のような250ccバイクに装備されているのは驚きです。

この機構はエントリーユーザーが誤ってギア操作をおこなってしまった際、パニックを防ぐ効果があります。またクラッチレバーは非常に軽く、街中でのストップ&ゴーの負担を軽減します。

ハンドルにはセパレートハンドルを採用しながらも、幅広でアップライトなポジションになっており、ネイキッドバイクから乗り換えたとしても違和感はないでしょう。ヤマハ(YAMAHA)のYZF-R25やホンダ(HONDA)のCBR250Rも、セパレートハンドルながらアップライトなポジションを採用していますが、ニンジャ250のハンドルはさらにアップライトでネイキッドに近いポジションでした。

シート高は785mmと決して低くはありませんが、絞り込まれたシートの効果もあり身長165cmの筆者でも足つき性は良好でした。
 

ニンジャ250はエントリーユーザー向けに徹底してチューンされている

ニンジャ250undefinedリアビュー

ニンジャ250のリアビュー

ニンジャ250で走り出して感じたのは、全ての入力に対してマイルドに出力される感覚。アクセル、ブレーキ、ギアチェンジ、コーナリングなど全てのシチュエーションに対してバイクはゆったりと反応します。

先日インプレッションをお届けした同社のニンジャ250SLは、全ての入力に関してシャープな反応をするバイクでした。それゆえ250SLはエントリーユーザー向けというより、熟練ライダーが走りを楽しめるバイクだと感じていました。

ニンジャ250は多少ラフに操作してもバイクがやさしく出力してくれる感覚があるため、不安がありません。ニンジャ250SLは握った瞬間にガツンとブレーキが効く感覚がありましたが、ニンジャ250は握り始めは緩く、しっかりと握ると徐々にブレーキが効いている感覚です。

ニンジャ250はアクセルを回した瞬間もガンガン回転が上がっていく感覚はなく、7000rpm前後までは緩やかに加速します。ところがそれ以上の高回転域を維持しながら操舵すると、バイクのキャラクターが変わり力強い走りをするようになります。この点はエントリーユーザーだけでなく、熟練ライダーにも受け入れられるのではないでしょうか?

また先代のニンジャ250Rに比べてリアタイヤ幅がワンサイズ大きくなったこともあり、安定感が増し安心できます。

ところでニンジャ250の燃費には驚きました。今回も都内での試乗だったのでストップ&ゴーが多いシチュエーションが多かったのですが、燃費は35.3km/Lでした。ニンジャ250のガソリンタンク容量は大きく17Lですので、ガソリンタンク満タンなら600kmも走れる計算になります。
 

スーパースポーツバイクの外見ながらマルチに使える一台

先代ニンジャ250Rはタイ生産でしたが、現行ニンジャ250は国内生産に切り替わっています。ヘッドライトが一眼から二眼になり、フロント周りにボリュームが増し、デザインはより洗練された印象があります。国内生産に切り替わったことにより、細部のクオリティも非常に高くなりました。

「ニンジャシリーズ」というと、ハイパワーなスポーツバイクという印象がありましたが、ニンジャ250はエントリーユーザー向けの扱いやすいバイクという印象でした。またハンドルポジションがセパレートハンドルとは思えないほどアップで幅広いので、街中の細かい切り替えしやユーターンが非常に楽でした。

スーパースポーツバイクのデザインは好きだけど、スパルタンな動力性能はいらないし、前傾のきついポジションはちょっと……という方には、ニンジャ250は最高の一台と言えるでしょう。
 

ニンジャ250をカスタムするなら

ニンジャ250はポジションはアップライトですが、ハンドル形状はセパレートハンドルなのでハンドル周りにアクセサリーをマウントできません。スマホだけでもマウントできるように、マウントステーは装着しておきたいところです。
  ニンジャ250はタンデムシートを外せば、ノーマルでもヘルメットを引っ掛けることができますが、毎回外すのは面倒。そこで便利なのがキジマのヘルメットロックです。タンデムステップ左側に装着することで、簡単にヘルメットを引っ掛けておくことができます。
  手軽にマフラー交換するなら、スリップオンタイプがおすすめ。簡単な作業で音質を変えることができ、レースなどで実績のあるメーカーならサイレンサー交換だけでも走りが変わります。またフルエキだと、オイル交換やエレメントの交換時にマフラーの脱着が必要になることがあります。ヨシムラのスリップオンマフラーなら性能、音質的に満足できるはず。いくつかバリエーションがありますが、おすすめはやっぱりチタンブルーが美しい「チタンブルーカバー」です。
 

ニンジャ250(2016年モデル)スペック詳細

全長/全幅/全高:2020mm/715mm/1110mm
軸間距離:1410mm
シート高:785mm
車両重量:172kg
エンジン:4ストローク水冷並列二気筒
排気量:248cc
燃料タンク容量:17L
タイヤサイズ:前110/70-17 後ろ140/70-17
カラー:メタリックカーボングレー/キャンディバーントオレンジ
キャンディプラズマブルー×メタリックグラファイトグレー(スペシャルエディション)
ライムグリーン×パールスターダストホワイト(スペシャルエディション)
ライムグリーン×エボニー(KRTエディション)
 

ニンジャ250(2016年モデル)関連リンク

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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