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上智大学

「他者のために、他者とともに生きる」というキリスト教精神を教育の根底に置く上智大学は、他の私立大学とは違った方向を模索している大学である。その方向性と上智大学入試の傾向について紹介しよう。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

学習・受験ガイド

教育の基本精神(ソフィアモデル)とは?

上智大学の基本理念はキリスト教精神にあるのは言うまでもない。利己主義を捨て、他者のために奉仕する精神こそ上智大の掲げる根本精神だ。

上智大学の基本理念はキリスト教精神にあるのは言うまでもない。利己主義を捨て、他者のために奉仕する精神こそ上智大の掲げる根本

上智大学の石澤学長は、上智大学の基本理念には掲げる3つの基本精神があるとされている。

  1. キリスト教ヒューマニズム精神
  2. 専門的知識の国際化
  3. 外国語能力の強化

キリスト教ヒューマニズム精神とは、「Men and Women for Others, with Others? 他者のために、他者とともに生きる」という利他精神である。自己利益のみを追求するのではなく、どうしたら社会全体に還元できるのかを考え実践する行動の精神である。現代社会でともすれば、失われがちな弱者に対する配慮や奉仕の精神を重んずる。

専門的知識の国際化とは日本国内だけでなく、広く世界で研究を発表し、国際社会をリードする指導者となる人材を輩出しようとするものである。かといって、ただ西洋世界だけを向いているのではない。上智大学アジア文化研究所では、カンボジアのアンコールワットに調査室を置き、長期的な発掘活動や遺跡の保存活動を行っている。今後、日本の大学が国際貢献をしていく指標となるだろう。

外国語の強化とは、上智大学の強みとされている語学能力をさらに研ぎ澄まし、国際社会で使える語学能力を身につけようとするものである。いくら素晴らしい研究成果を努力して積み上げても、国際的に発表できなければ、何の意味があるだろうか。そういう意味で、上智大は「使える道具としての語学」を身につけられる稀な大学の一つではないだろうか。

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