豆乳パティシエがつくる京都の素材を活かしたスイーツ
次に訪れたのは、京都の北部を走る叡山電車の「一乗寺」駅近くにある「むしやしない(648471)」さん。ちょっと変わった店名ですよね?「むしやしない(648471)」外観
「むしやしない」は「虫養い」と書く京都の昔ことばで、小腹が空いたときに、ちょっとお腹の虫を鎮めるオヤツのことなのだそうです。
同店のオーナーパティシエールの鵜野友紀子さんは、京都生まれの京都育ち。鵜野さんにとって祖母がよく使っていた、この「むしやしない」という言葉はなじみ深いもの。
お店の名前を考えたときに、ひらがなと数字がリンクできて覚えやすく、京都らしさも感じられるピッタリな言葉、ということで選んだのだそうです。
現在、世界でただ一人の「豆乳パティシエ」として活躍し、雑誌やTVでも取り上げられる鵜野さんですが、最初からパティシエを目指したわけではありませんでした。
「むしやしない(648471)」店内
料理との出会いは、和食店でのアルバイト。その店の店主から「お前はいい舌を持っている」と言われたのがきっかけで、本格的に料理に興味を持つように。
そして、いろいろなものを知らない限り、目指すべきゴールは見定められないとの思いから、月一回、様々なジャンルの店を食べ歩く中で、素材を素材以上のものにするフランス料理の創作性、中でもフランス菓子の造形美に強く惹かれるようになったのだそうです。
「むしやしない(648471)」のお菓子。鵜野さんは、単にヘルシーなだけではなく、食べて満足できるお菓子づくりを心がけているという
その後、兵庫県内の有名菓子店などで修行後、30歳で独立。生まれ育った京都で商売をするからには、地産地消で地元への貢献したいと考えました。
そんな中で出会ったのが「豆乳」という素材。イソフラボンなど美肌効果のある成分が含まれる豆乳を使ったスイーツなら、美味しく食べながら、体やお肌にも良くて最高!ということで、京都産の『京白丹波』という種類の大豆などを使った商品開発をはじめました。
『プレミアム豆乳アイス キメとろ』(500円)
今回、私がいただいたのは、現在は同店の看板商品のひとつにもなっている『プレミアム豆乳アイス キメとろ』(500円)。キメ細やかでとろとろ食感のバニラアイスクリームです。
この商品について鵜野さんは、
「アイスって、ワンカップを最後まで食べるのが辛いときがありますよね。このアイスは、最後までスッキリ食べられるものを目指して開発しました。甘い物が苦手な男性でも、最後まで美味しく食べられると思いますよ。」
と話されます。たしかに、大豆本来の甘みを活かしたスッキリとした味わいと、なめらかな舌触りで、最後まで美味しくいただくことができました。
鵜野さんの次の目標は、パリにお店を出すこと。京都発のフランス菓子をパリで販売したら、パリジャンやパリジェンヌたちがどんな顔をするか、楽しみですね!
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■むしやしない(648471)
住所:京都市左京区一乗寺里ノ西町78
TEL:075-723-8364
アクセス:叡山電車「一乗寺」駅下車、詩仙堂方面へ徒歩3分
定休日:月曜日(祝日の際は翌日定休日)
営業時間:10:00~20:00
地図 → http://648471.com/?page_id=18
ホームページ → http://648471.com/