京都観光では、夜も思い切り楽しみたい!
観光地によっては、夜はシャッターが閉まってしまい真っ暗!という場所もありますが、京都は違います。ライトアップされた夜桜の下、琵琶湖疎水の流れを行く「十石舟」
夜にしか見れない、体験できない、味わえないものもいっぱいあるので、日暮れとともにホテルに引きこもってしまってはもったいないですよ。今回の記事では、ライトアップ、町家バー、舟めぐりなど、京都の夜の楽しみ方を伝授します。
お酒を飲むなら、京都らしい町家バーで!
夜の楽しみの定番といえば、お酒。でも、せっかく京都に来たのにチェーン店の居酒屋で飲むのではもったいない。せっかくなら、京都の"花街"の代表「祇園」に繰り出して、京らしい町家バーで、"粋"にお酒を飲んでみませんか?「えー、祇園なんて高そうだし、そもそも一見さんお断りなのでは?」という声が聞こえてきそうですが、今回ご紹介するお店は、はじめてでも安心して入れます。
「ぎをん フィンランディアバー」外観
お店の名前は、「ぎをん フィンランディアバー(FINLANDIA BAR)」。にぎわう花見小路通から一歩路地に入った、いかにも京都らしい風情が漂う界隈にあります。店先には小さな看板が出ているだけなので、通り過ぎてしまわないように注意が必要です。
この町家は、もともと芸妓(げいこ)さんが個人宅として使っていたという、昔のお茶屋さんの建物。その一階部分をバーに改装したという店内に入ると、桜の木そのままのフォルムを生かしたカウンターと、カウンターの後ろに並べられた豊富な種類のお酒のボトルが目に入ります。
トナカイのソーセージとピクルスの盛り合わせ
他店ではなかなか目にしない北欧諸国の酒類を豊富に扱っているのが、こちらのお店の大きな特色とのことなので、フィンランド産のウォッカ「FINLANDIA」をベースにしたウォッカトニック(1,000円)と、つまみに「トナカイのソーセージとピクルスの盛り合わせ」(800円)を注文してみました。
トナカイの肉が一体どんな味か想像がつきませんでしたが、食べてみるとクセがなく食べやすい味。サンタクロースの橇(そり)をひいているイメージのトナカイですが、北欧ではステーキで食べることもあり、ごく日常的な食材なのだとか。
店長の仲井知亨さん
ちなみに、同店にはお酒のメニューは置かれていません。お酒に詳しくない人が、上手に自分の好みをバーテンダーに伝えるコツなどはあるのか、店長の仲井知亨(ともゆき)さんに質問してみました。
「カクテルなら、例えば"ウォッカは苦手なので使わないでほしい"など、苦手なものをおっしゃっていただくといいでしょう。あとは"甘いもの"、"辛いもの"、"フルーツが好き"などの好みをお伝えいただければ、その日の気候や材料の相性などを考えながらおつくりします」とのこと。
「ぎをん フィンランディアバー」は値段もそんなに高くないですし、京都の伝統的な町家で北欧気分が味わえるというのは、なんとも得がたい体験ですね。
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■ぎをん フィンランディアバー
住所:京都市東山区祇園町南側570-123
電話:075-541-3482
定休日: 年末年始、お盆
営業時間: 18:00~翌3:00
アクセス: 京阪本線「祇園四条」駅から徒歩3分
地図:ぎをん フィンランディアバーホームページ
春と秋は、夜間ライトアップも!
春の桜や、秋の紅葉シーズンなど観光シーズンが中心となりますが、京都には夜の拝観を受け付けている寺院もあり、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を味わうことができます。今回ご紹介するのは高台寺と青蓮院。まずは、豊臣秀吉の奥さんである「ねね」さんゆかりの寺、高台寺に行ってみましょう。
高台寺の夜間拝観は、順路に沿って建物、庭などをめぐる拝観コースを一周しますが、一番の見所は、印象的な枝垂れ桜が植えられた方丈前庭で行われる3Dプロジェクションマッピング(3DPM)。
高台寺方丈前庭は夜間、3DPMのシアターに
庭を囲む門や塀、敷き砂などすべてをスクリーンとして利用した3DPMは、寺院ならではの内容と演出。ほかではなかなか見れないものなので、一見の価値ありです。
映像の権利などもあるので、ここではどんなものかお見せすることはできませんので、ぜひ、お寺に行ってご覧になってみてください。
次にご紹介するのは青蓮院。青蓮院の夜間拝観も、庭園のライトアップが一番の見所になりますが、こちらは多数の青色LEDの光を用いた、他の寺院とはまったく表現手法の異なる高度に洗練された芸術的なライトアップ。
青蓮院の青色LEDの光を用いたライトアップ
縁側に座って眺めていると、何か不思議な世界に誘(いざな)われるような感じがしてきます。
このほか、清水寺や二条城など、様々な場所で夜間拝観やライトアップが行われており、けっこう遅い時間まで楽しめます。
二条城庭園のライトアップ
2017年春の夜間拝観と桜のライトアップ(そうだ 京都、行こう。)