リフォーム費用/リフォーム予算・相場とその読み方

リフォームで見落としがちな工事以外の4つの費用

リフォーム予算を考える時、あなたは工事以外の費用についても資金計画に入れていますか。工事費用そのものに目が行ってしまいがちなのですが、忘れてはいけない工事以外の費用があります。今回は諸費用、諸経費と一口に括られやすい「工事以外の費用」についてご紹介いたします。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

リフォーム計画において予算は最も重要な条件の一つ。工事費用を抑えながらも、我が家のリフォーム要望をできるだけ叶えようと、必死に業者と打ち合わせして見積り金額を予算内に留めたとしても、気が付いてみたら意外と工事費用以外のお金を使う羽目になって、トータルでは予算オーバーしていた、などということも珍しくありません。

今回の記事では、リフォームを検討するときに一緒に考えておいてほしい工事以外の費用についてまとめてみました。全体予算を把握する上で、見落としやすい部分ですので、事前にチェックして備えておきましょう。

1. 現場管理費、設計・申請費用など

設計

設計や現場管理など、施主の目に見えないところでも動いてくれている人たちがいます。そういった費用も予算に入れておく必要があります。

「現場管理費」「設計費」は工事見積り書に記載されることが一般的なのですが、工事に大きな変更が生じてしまった場合などでは、直接的な工事費用の増減の他に、工期が延びてしまうことで現場管理費用がかさんでしまったり、また構造や間取りの変更などでは建築確認申請の変更手続きが必要になったりして、設計・申請費用が膨らんでしまうこともあります。

また設計事務所などに意匠設計(デザイン的な設計)や工事監理(監督・管理)を依頼するときは工事費用の10~20%ほどの監理費が請求されますが、追加工事などで工事費用がかさめば、その分監理費も増えてきます。逆に一部工事を取りやめた場合などで工事費用が減額、あるいは中止になったとしても、それまでにかかっている監理費は請求されると思われますので、これら費用についても事前に工事業者や設計事務所と打ち合わせておくようにしましょう。

2. 家電、家具、カーテン等購入費用

家具

間取りによってはエアコンや家具を買い替えるケースもあります。リフォームではとても重要な要素なので、予算かも忘れてはいけません。

模様替えや間取りの変更が伴うリフォームでは、生活動線が変わることに合わせてテレビやエアコン、照明器具といった家電製品を買い替える方も少なくありません。また、当初は予定がなかった方でも実際にリフォームが終わってみると古いモノが気になってしまい、後から家電やカーテン、ラグなどを購入することになるケースが多いようです。

リフォーム後の暮らし方だけでなく、床材や壁材との色合いや、コンセントやエアコンダクトの位置が関係してくることも多いので、できればこれらの費用はあらかじめ一定予算を計上しておいて、衝動買いになってしまわないように計画しておく方が良いでしょう。

3. 契約に関する費用、ローン手数料、税金

契約

契約の際に必要な印紙や、手数料、税金なども資金計画に大きな影響を与えます。それらについても工事会社と打ち合わせをしておくようにしたいものです。

これはローン利用の有無、中古住宅購入に伴うリフォームであるかどうかも大きく影響するところです。すでに所有している自宅をリフォームする場合は、工事契約書の印紙代(印紙税)の他、増築の場合は登記費用が必要になってくることが多いと思います。ローンを利用する場合は金利や手数料についてもチェックが必要です。

特に中古住宅を購入してリフォームする場合は、さらに出費項目が増えてきます。
・契約書の印紙代(印紙税)
・不動産会社に支払う仲介手数料
・固定資産税や管理費の清算金(日割り計算)
・登記費用(司法書士報酬)および登録免許税
・ローン保証料(手数料)   ※ローン利用有の場合
・生命保険料および火災保険料 ※ローン利用有の場合
・(購入した数か月後)不動産取得税
・(翌年度から毎年)固定資産税 など

4. 仮住まい、トランクルーム費用、駐車場費用

仮住まい

仮住まい費用や駐車場費用も決して馬鹿になりません。特に工事が遅れてしまえば、賃料もその分かかってしまうので、工期の影響を受ける費用の一つです。

リフォーム規模が大きく、居住しながらのリフォームが難しい場合は仮住まいが必要となりますので家賃が発生します(工事が延びてしまえばその分かさみます)。さらに引っ越し費用も往復の2回分掛かります。そして保管しておくモノが多い場合はトランクルームを借りる必要も出てくることでしょう。

また、居住しながらリフォームできるとしても日常生活に不便を感じることもありますし、工事のボリュームによっては仮住まいを借りた方が工事が早く終わり安上がりになる場合もありますので、工事業者としっかりと打ち合わせしておきましょう。

この他にも資材などを搬入したり、作業の都合上工事車両の出入りで、敷地にマイカーを置けなくなることもありますので、近隣の駐車場を借りる必要が出てきます。これらの賃貸費用を全体の予算計画の中に盛り込んでおくと、追加出費で慌てることがなくなると思います。

リフォームは工事も計画も「段取り」が肝!

いかがでしたでしょうか。キッチンをリフォームするため外食費用が必要になるとか、浴室リフォームでは銭湯や日帰り温泉施設の利用料金が発生するとか、それらが家族にとって通常のレジャーの範囲であればさほどギスギスすることはないのでしょうが、生涯のうちに何度も行うものではないリフォームであるからこそ、後悔のないようにしっかりとした資金計画で取り組むべきなのだと思います。

工事職人たちは「段取りが大切」とよく言います。準備が悪いければ仕事も進みませんし、事故も発生しやすくなります。リフォームを計画するときも同じで、打ち合わせ当初からリフォーム中の段取りを考えておけば、お金のことで慌ててしまうことも少なくなるはずです。工事以外の費用についてもきちんと目を向けて、予算化しておくようにしたいものです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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