蒲田駅から大田区役所へ
久しぶりにプロデューサーのOくんと散歩にでかけることになった。TBSでドラマ化される「下町ロケット」の舞台を歩いてはどうかと、Oくん。なるほど、僕も池井戸潤さんがこの作品で直木賞をとった直後に読んだ。「半沢直樹」でもおなじみの痛快な池井戸ワールドが展開。スカッとした読後感があったのを記憶している。午前10時、蒲田駅を出発。「それじゃ、大田区役所に行きましょう」と当たり前のように言うと、意外だという表情のOくん。区役所があれば、資料などをもらったり話を聞いたりして歩きはじめるのが常だ。
一階の案内書で聞けば、観光課は6階だそうで、エレベーターに乗り込んだ。観光課でさっそくOくんが工場のある場所を聞いている。下丸子に多いのだそうだ。「そのほか、糀谷、六郷土手にも少しありますね」とのこと。
まずは、環八通りから第一京浜へ
糀谷方面へ行こうと、Oくんと話す。さっそく区役所近くにあった地図を見て、「大きい道を行ったほうがわかりやすいですよね」とOくん。というわけで、環八方面へ歩く。さっそくいろいろとあるぞ。風景がそれっぽいかんじになってくる。ひとくちに町工場といってもいろいろなタイプのものがあるんだということが歩いてわかる。
「ねじのナカムラ」とか「イタヤ」さんだとかいいネーミングの会社を見ながら歩く。ちなみに下町ロケットの主人公が社長をつとめるのは佃製作所という会社だ。
「佃製作所は200人くらいの従業員をかかえる会社だから、町工場と行ってもけっこう大きいですよね」とOくん。
大きな道から、脇道へ入ると、製本会社があった。前を通るとカシャカシャという機械の音が聞こえた。その先にあったコインランドリーがあった。コインランドリーまでなんだか町工場風だ。
お仕事の邪魔になってはいけないので、立ち止まることなく、歩きながらチラ見していく。いつしか、商店街に出ていた。
次ページではコロッケを食べながらさらに歩きます。