うなぎのラーメンは鰻屋さんにあった
「うなぎラーメン」をいただけるお店は亀戸天神の門前にあるという。ちょうどJR総武線亀戸駅と錦糸町駅の中間あたりだ。歩くこと15分ほど、せっかくなので亀戸天神に立ち寄り、お参りをしてから亀戸天神門前のラーメン屋、いや、鰻屋さんへ。そう、「うなぎ活魚天ぷら八べえ」という鰻屋さんなのだ。お店の入口には、鰻の入った大きな生簀と写真付きのメニューがあるので、本当にうなぎラーメンがあるのか確認する。「コラーゲンたっぷりうなぎ100%スープラーメン800円」と書いてある。
店内に入ると右手にカウンター席と調理場、奥には小上がり席がある。鰻屋さんというよりは居酒屋さんといった雰囲気だ。若大将がカウンター席へ案内してくれる。
東京では珍しい「蒸さない鰻の蒲焼」もある
ひと通りメニューに目を通してみる。うな重は2300円から、ブランド鰻の坂東太郎も扱っている。鰻の冷しゃぶ、鰻のアラのひつまぶし、鰻のねぎ塩和えなど珍しいメニューが並ぶなか、「メガ盛り鰻丼、挑戦者求む」とある。2~3人前で6000円とのこと、ああ挑戦したい、うな重が食べたい……。メニューを見ながらにやにやしていたからか、大将が「うちの鰻は旨いよ!」と、続けて若大将が「蒲焼なんかいかがですか?」という素晴らしい連携プレー。欲に負けて蒲焼をお願いすると、蒸した鰻と蒸さない鰻が選べるとのこと、ここは蒸さない地焼をセレクト。
生簀から活鰻を裂いて焼いた蒲焼は、皮はパリッ、表面サクッ、身はプリッとした食感で、タレは甘辛の濃いめ、中部風の蒲焼だ。
鰻屋さんにしかできない「うなぎラーメン」とは?
そうだラーメンを食べに来たんだっけ。大将に「うなぎラーメン」を食べに来たことを伝えると、しょうゆ、塩、味噌と、つけ麺があるとのこと。冬場の鰻屋さんはお客さんが減ってしまうので、冬の鰻料理ということで鰻のラーメンを思いついたのだそうだ。最初は鰻の骨などでスープ作ってみたが、臭みと雑味でうまくいかなかった、試行錯誤を重ねて出来上がったのが、蒲焼を作る際に出来る身の部分を使ってスープを採る鰻エキス100%のスープだ。ただ、蒲焼の注文がないとこのスープも作れない、このスープがあるときだけの提供になるという。今日は運がいいとのこと、うなぎラーメン醤油をお願いした。
濃厚コラーゲンスープ!! まさに美容ラーメンだった
いよいよ、うなぎラーメン登場。見た目は豚骨っぽいが、表面がギトギトしていない。身からスープを採っているので、コラーゲンがたっぷりなのだそうだ。濃すぎないクリーミィで複雑な味わい、このコクがクセになってくる。これが鰻エキス100%のスープなのだ。一般的なラーメンを想像して食べると、ちょっと違和感があるかもしれないが、それでも臭みはなく、濃厚コラーゲンスープといった感じだ。麺との相性も良い。チャーシューの代わりの鰻のカブト(頭)は柔らかくホロッとした食感。半熟玉子は鰻のタレで漬けたもので、甘めでコクがある。
濃厚だがしつこくないので、スープを最後まで飲み欲してしまった。うなぎラーメンを食べに行く前にお店には、鰻スープがあるかを確認したほうがよいだろう。
■うなぎ活魚天ぷら八べえ
住所:東京都江東区亀戸3-2-8 宮川ビル1F
Tel:03-3682-7327
営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00
定休日:月曜日
ホームページ:https://hachibee.jp/
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