BMW X1が新型にスイッチ
BMWがSAV(スポーツアクティビティビークル)と呼ぶSUVシリーズで、末弟となるX1が2代目となる新型にバトンを渡した。発売開始は2015年10月24日から。
初代となる従来モデルは、コンパクトなボディサイズで狭い日本の道路や駐車場事情でも取り回ししやすく、BMW1シリーズなどのCセグメントのハッチバックよりも後席や荷室も広いなど、実用性の高さもあり都内などの都市部でもよく見かけるモデルだ。
従来モデルが日本で支持された理由のひとつに、全幅1800mm、全高1545mm(FRの2WD仕様)というサイズで、1800mmまでという全幅の制約がある駐車場や、1550mm以下という立体駐車場などでも入庫できたというのもあるだろう。
一方で、「もう少し大きくて(広くて)立派に見えれば買うのに」という声もあったかもしれない。初代X1は抑えられたボディサイズの利点があった反面、SUV(BMW流にいえばSAVだが)らしく見えない低いフォルムは、デザインの要素こそSUV風でも、その実はSUVルックのステーションワゴンともいえたからだ。
全長は短くなったものの、全幅と全高を拡大
2代目は写真からも分かるように、誰が見てもSUVらしい力強さを抱かせるデザイン、フォルムで、ボディサイズは全長こそ30mm短くなったものの、全幅は20mm拡大し、全高は35mmも高くなっている。先述した駐車場の制約がある場合、入庫できなくなってしまう。
2WDモデルがFRからFFへと変わり、4WDも当然設定する新型X1。エンジンはBMW118iにも搭載されている1.5Lの直列3気筒ターボ(136ps/220Nm)と2.0Lの直列4気筒ターボがあり、2.0Lは192ps/280Nm版と、高性能な231ps/350Nm版が設定されている。なお、1.5LはFFの2WDのみとなる。
後席を中心に居住性を向上
居住性は大きく向上し、SUVらしく見晴らしのいい着座位置を確保。後席には、オプションでスライディング機能(前後130mm調整可能)を備え、膝前空間も最大 66mm拡大している。
ラゲッジも拡大し、最新の安全装備を用意
また、後席はラゲッジに設置されたボタンを押すだけで、「40:20:40」の3分割に倒れるから乗員数や荷物に応じたアレンジが可能だ。荷室容量も85L拡大の505Lに達し、後席の背もたれをすべて倒すと1550Lまで拡大する。
走りの進化については、別の機会があれば報告するが、安全装備もカメラにより前方の監視を行い安全なドライビングに貢献する「ドライビング・アシスト」を全車標準装備するなど、最新トレンドに沿う技術が搭載されている。ボディサイズの拡大が日本でどういう結果をもたらすか分からないが、それでもコンパクトな部類に入る新型X1だけに注目を集めそうだ。