どうしていけばいいのか?
まずは、自分がカサンドラ状態にあることに気がつくことです。「自分は何か苦しい」、「家庭内でなぜかストレスが溜まる」という所から、カサンドラ症候群を疑っていく必要があるでしょう。そして、パートナーの行動を観察して、アスペルガー症候群があるかもしれないと感じたら、精神科を受診し、しっかりと診断をつけてもらうように頼んでみましょう。しかし、なかなかパートナーが受診に繋がらないケースも多いと思います。その場合は、一緒にアスペルガー症候群について勉強していくところから始めてみましょう。
家庭内での問題をどうするか?
- 具体的な指示の方法を考える
アスペルガー症候群の方は、曖昧な指示ではなかなか動けずに、指示を実行してくれない場合があります。例えば、「家のことを頼むね」と言われると分からない方でも、「掃除と洗濯をしておいてね」と言うと伝わる場合があります。
- 具体的なルールを決める
指示だけに頼っていると、指示をたくさん出さなければならないため、疲弊してしまいます。そこで、具体的なルールを二人で事前に決めていきます。例えば、「家のゴミ出しは、夫の仕事」、「プレゼントは、二人で一緒に買いに行く」などです。 - 役割分担を考える
お互いに得意・不得意を出し合って、役割分担を決めておくと、衝突も減ってきます。例えば、旅行の希望を出すのは妻、旅館の予約や移動手段を決めるのはアスペルガー症候群の夫などです。 - 自助会、友人同士の集まりなどを利用する
ここまでの対策をとっても残ってしまう問題は、「相談ができない」「話を聞いてくれない」ということかもしれません。また、具体的な指示やルールを考えながら日々の生活を考えていくことは大変なことです。そこで、似たような悩みを持った人が集まる自助会や、友達同士の集まりへの参加も必要です。
アスペルガー症候群は認知度があがりましたが、まだまだ未受診の方が多いのが現状です。そのため、カサンドラ症候群になり、苦しんでいる方も多いと思います。カサンドラ症候群という言葉が広まり、支援の輪が広がっていくことを祈っています。