アスペルガー

アスペルガー症候群は決して本人の個性の問題ではなく、治療が望ましい疾患

アスペルガー症候群は周囲との交流が難しく、日々の行動がルーチン化しやすいなど、自閉症との類似症状が特徴的な疾患。

アスペルガー症候群の原因は決して親のしつけ方に問題があったわけではありません。自閉症と同じく、出生前、胎内での中枢神経系の発育に何らかの問題が生じた結果らしいと考えられている、先天的要素の強い疾患です。アスペルガー症候群の特徴の詳細についてはこちらをご覧ください。

■「アスペルガー症候群の特徴」

今回はアスペルガー症候群の対処法、治療法について詳しく解説します。

アスペルガー症候群の治療の必要性

アスペルガー症候群では知能や言語発達は正常です。そのため、「周りの暗黙のルールがわかりにくい」「興味の対象が限定されている」といった症状は病気ではなく、その子の個性とみられやすいので、治療の必要性が軽視されやすいのが特徴。

アスペルガー症候群であっても、自己の限定的な興味の対象が社会のニーズに合っているような場合もあります。例えば、特定の分野に興味を持ったアスペルガー症候群患者が芸術の道を究めた結果、著名な芸術家になるケース。一風変わってはいるが立派な人だと社会的にも認められ、社会生活上、特に困難がない場合もあるのです。

しかし、他者との交流は社会生活を送る上での基本的要素なので、一般的には社会的に孤立して自己の能力が発揮できなくなることなどがないよう、治療を受けることが望ましいと考えられています。

アスペルガー症候群の対処法・治療法

現時点ではアスペルガー症候群の詳細なメカニズムがわかっていないため、根本的原因を取り除いて完治することはできません。そのためアスペルガー症候群の対処法としては、「自分の気持ちを他人に伝えにくい」「周りの暗黙のルールがわかりにくい」など、社会生活を送る上でハンディキャップになりやすい症状を心理療法などで改善させることが主な手段となります。

心理療法と平行して行うのは、ストレスのケアとケースに応じた服薬。アスペルガー症候群では自分の気持ちを他人に伝えにくく、その場の空気が読むことが苦手なため、相手を誤解しやすくなったり、相手から誤解されやすくなったりします。

訓練を進める期間も人間関係においてフラストレーションが生じやすいので、ストレス対策は大事。もし本人の気持ちの落ち込みが大きいようだったり、不安症状が顕著に出現している場合は、抗うつ薬や抗不安薬などによる服薬治療が必要になる場合もあります。

アスペルガー症候群への理解が治療の第一歩

アスペルガー症候群は知能や言語発達が正常なため、周囲のサポートの重要性も軽視されやすい傾向があります。しかし、症状が原因で起きている対人関係のハンディキャップを埋め、その子本来の能力が発揮される環境づくりには、家族を始めとする周囲の理解とサポートが欠かせません。

アスペルガー症候群の子どもとコミュニケーションを取って適切なサポートを行なうために、まずはアスペルガー症候群がどのような病気か、なぜそのような言動や態度があるのかを理解する必要があります。決して子どものわがままや個性と思って、頭ごなしに叱ったりしないことが大切です。

アスペルガー症候群は決して本人の個性の問題ではなく、サポートすべき疾患。家族を始めとする周囲との絆のもとで、一緒に乗り越えていく必要がある病気なのです。

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