「プロ彼女」について考えてみる
最近、「プロ彼女」という言葉をよく聞く。芸能人やアスリートなどを射止めるために、“彼女として完璧である女性”のことを指すらしい。元々「プロ彼女」はコラムニスト・能町みね子さんの造語で、「一般女性」と言いつつ実際には有名人と知り合えるなど業界に接点があり、その恋愛対象になるような「一般女性とは言い難い一般女性」を半ば皮肉った言葉だった。しかし西島さんの結婚報道をきっかけに、上記のように「(有名人と付き合う)『完璧な』彼女」という風に意味が変化しつつある。語源となった西島さんの報道からしばらく経つが、それから断続的に有名男性芸能人の結婚報道が続き、改めて話題になっている言葉である。
出典:西島秀俊を落とした「プロ彼女」って何 「一般女性」との違いはどこにあるのか - J-CASTニュース Ads by Yahoo! JAPAN
しかし、彼女であることで報酬をもらうわけでもあるまいに、「プロ」という言い方には苦笑してしまう。そこから考えて、ごく普通の人たちにとって、「これが結婚の決め手だった」というのはいったいどういうところなのだろう。
男性が「結婚」を決めるとき
安定を求める男たちのニーズに寄り添うのがプロ彼女か。
「3年もつきあっていたから、そろそろ結婚しないといけないという気持ちがあった。親や周りもうるさかったしね」(53歳・結婚25年)
「なんとなくですかねえ。お互いに年齢的なものもあったし。当時の女性は25歳を過ぎると少し焦る風潮があったので……。彼女に急かされたというのが本当のところです」(52歳・結婚26年)
40代後半もさして変わりはない。
アラフォーになると、できちゃった婚が増えてくる。
「つきあっていて、いずれは結婚と思っていたけど、ちょうど妊娠したのがきっかけになりました。当時はまだ、親たちは顔をしかめたけど、私たち、7年間つきあっていたんですよ。子どもができなかったら結婚しなかったかもしれません」(42歳・♀・結婚13年)
長くつきあっていれば、恋人同士として関係が固定化してしまう。結婚にジャンプアップするためには、よほど大きなきっかけが必要になるのだろう。
では、この人となら結婚したいと思ったきっかけは何なのか。
「よくある話なんだけど、ひとり暮らししているときに急に高熱を発してしまったことがあるんですよ。彼女が飛んできて看病してくれた。そのとき3年つきあっていましたし、彼女が結婚したがっているのもわかってた。だからそろそろ決めないといけないなと」
3年前に結婚したAさん(33歳)はそう話す。
また、Bさん(34歳)は、心が弱ったときだった。
「仕事で大きなミスして意気消沈。職場が同じだから、彼女も知っているはず。それなのに、何も聞かずに、いつもと同じように接してくれ、その週末はドライブに誘い出してくれた。ずっと彼女が運転して……。帰りに思わず、『結婚しよう』と言いました。彼女となら、僕はいつでも元気を出せるなと思ったから」
男は心身が弱ったとき、自分を巧みにフォローしてくれる女性と結婚したがる傾向が強いようだ。女性がそこに気づくことが、「プロ彼女」への第一歩なのだろうか。
>>相手のためではなく、独占するための手段としてのプロ彼女をどう考えるか?