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トヨタも参戦!FIA世界耐久選手権は見どころ満載

トヨタ、ポルシェ、アウディが耐久王の名をかけて争うFIA世界耐久選手権(WEC)の日本戦「富士6時間耐久レース」の見どころをご紹介します。俳優のパトリック・デンプシーも参戦!

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

ル・マンの風が富士スピードウェイに!

2015年10月9日(金)~11日(日)、富士スピードウェイ(静岡県)では「FIA世界耐久選手権(WEC)」の第6戦「富士6時間耐久レース」が開催されます。

世界耐久選手権(WEC)は「ダブリュ・イー・シー」や「ウェック」(日本のみでの愛称)とも呼ばれています。その名の通り、全8戦で争われる耐久レースシリーズで、毎年6月に開催されるフランスの「ル・マン24時間耐久レース」をメインイベントに、ル・マン以外のレースは6時間耐久レースとして開催されています。

WEC

FIA 世界耐久選手権 【写真:FIA WEC】


WECの見どころは何と言ってもバラエティ豊かなタイプのレーシングカーが走ることでしょう。おおまかに分けて、純正レーシングカーのプロトタイプカーの「LMP」とGTカーの「LMGTE」の2つがあり、全4クラスでそれぞれに世界の耐久王をかけて戦うのです。

花形はやはり総合優勝をかけて戦う「LMP1」クラスで、同クラスの主役となっているのはトヨタ、アウディ、ポルシェの3メーカーが作るハイブリッドレーシングカーの争い。面白いところは3メーカー共に排気量もエンジンタイプも、ERS(エネルギー回生システム)のエネルギー放出量も全く異なるアプローチをとっていること。全車が1600ccV型6気筒・直噴ターボ+ERSで統一されているF1とは同じハイブリッドでも大きく異なる点です。

王者トヨタは母国凱旋レース

2014年にLMP1クラスの世界チャンピオンに輝いたのは「トヨタ」。今季は昨年のマシンの正常進化型となる「TS040-Hybrid」で連覇をかけたシーズンでしたが、今季は3位が最上位と苦戦しています。

トヨタの「TS040-Hybrid」は3.7LのV8エンジンに、1周あたり6MJ(メガジュール)のエネルギー放出量を選択したERSを搭載しており、1000馬力のパワーを誇ります。空力面などの改良を行ってきましたが、今季は昨年型から大幅な改良を加えた「ポルシェ」が躍進。さらに信頼性に勝る「アウディ」も強さを見せ、ここまでポルシェ3勝(ル・マン24時間含む)、アウディ2勝という成績です。

TS040

TOYOTA TS040-Hybrid 【FIA WEC】


なかなか厳しいシーズンを強いられているトヨタですが、富士6時間耐久レースはホームレースですし、富士で開催されたレースは全てトヨタが優勝しているだけに粘り強い走りで今季ベストの成績を狙って欲しいところです。トヨタはメインスタンド裏のイベントスペースに「TOYOTA GAZOO Racing Park」を開設。トヨタの歴代ル・マン車両の展示も行われ、ル・マンにかける挑戦の歴史とそのスピリットを観客に向けてPRします。

次のページではさらにWEC富士6時間レースの見どころをご紹介します。

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