ツインリンクもてぎで熱戦が展開
10月9日(金)~11日(日)まで、2輪モータースポーツの最高峰「ロードレース世界選手権MotoGP日本グランプリ」がツインリンクもてぎ(栃木県)で開催されます。今年(2015年)は日本のメーカーとして「スズキ」が4年ぶりに最高峰クラスであるMotoGPクラスに参戦し、「ホンダ」「ヤマハ」と並んで国内3メーカーの最新鋭マシンが戦っています。復帰したばかりの「スズキ」ですが、カタルーニャGPではアレイシー・エスパロガロがポールポジションを獲得するなど1発の速さは既に証明されているので、日本戦での期待も高まっています。そして、イタリアのメーカー「ドゥカティ」も好調なので、かなり競争の激しい日本グランプリが楽しめそうです。
今年から復帰したスズキ 【写真:MOBILITYLAND】
さらに、日本のファンに嬉しいニュースが続々と届いています。鈴鹿8耐でも優勝を飾った中須賀克行(なかすが・かつゆき)が「ヤマハ」から、高橋巧(たかはし・たくみ)が「ホンダ」から、それぞれのメーカーのファクトリーマシンを駆ってスポット参戦します(ワイルドカード参戦と呼びます)。それに加え、カレル・アブラハムの代役として秋吉耕佑(あきよし・こうすけ)が「ホンダ」の市販MotoGPマシンRC213V-RSで出場。最高峰クラスだけでもこんなに見どころがたっぷりです。
ベテラン、ロッシがランキング首位
2015年シーズンのMotoGPクラスはとても面白いレースが続いています。主役は何と言っても36歳の大ベテラン、ヴァレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。MotoGPの大スターであるロッシの大活躍がシリーズを大いに盛り上げています。ヴァレンティーノ・ロッシ 【写真:ヤマハ発動機】
昨年のチャンピオンは22歳のマルク・マルケス(ホンダ)で、彼は20歳の時にルーキーながら最高峰MotoGPクラスでワールドチャンピオンに輝き、昨年は18戦中13勝という圧倒的な強さで2年連続の王者となりました。そんなマルケスに14歳差もあるロッシが真っ向から勝負をしかけているのですから、今季のMotoGPはこれまで以上の面白さがあります。今季はヤマハが好調で、ヴァレンティーノ・ロッシはランキング首位で日本グランプリを迎えます。
もう説明するまでもなく、ヴァレンティーノ・ロッシは「ミスターMotoGP」と言える大スター。最高峰クラスで7度のワールドチャンピオンを獲得し、2000年代の4ストロークエンジン時代を牽引したライダーです。MotoGPはロッシを中心に全てのストーリーやドラマが作られていると言っても過言ではなく、各時代で誰もが驚く速さを見せたり、ブレーキングで足を出してバランスを取る新しいライディングスタイルを生み出すなど、常にトレンドセッターであり続けました。
次のページでもロッシの魅力についてご紹介しましょう。