福山雅治さんの結婚により、平成の時代に生き残る「男らしい男」「男っぽい男」「ワイルドな男」「頼りがいのある男」がまた一人取られてしまった……という喪失感を抱いてしまいました。

最近、我が相談所に寄せられる女性からの相談は「彼氏が頼りない」「彼氏が周りに流されやすい」「彼氏が抱いてくれない」「彼氏が正社員になりたがらない」など“男を前面に出さない系の男性”に不安を感じる女性達からの声が増えているのです。たしかに福山雅治さんは、龍馬のイメージもあり、「男」を感じさせるかたです。その時、ふと思ったのです。昭和の時代には福山雅治さんタイプの男性はたくさんいたぞと。

昭和男と平成男は違うのか!? 恋愛観や結婚観、そして男女の一番深い部分のセックス観がいったいどう変化しているの?ここはひとつ、「男の本能を知り尽くしているワイルド男」=AV監督 溜池ゴロー氏に疑問をぶつけてみようと思いたったのです。

昭和男と平成男は違う?昭和のAVが与えた影響とは

池ゴロー監督に聞く男論。

溜池ゴロー監督に聞く男論。


溜池ゴロー:昭和のAVですか、まずはね、男が持つヒーロー観を考えてみるとわかりやすいですよ。普通の男性がね、僕はこういう男性でありたいなというヒロイズムみたいなものがあると思うんですよ。AVもそうなんですけどAV以前に、漫画で考えるとわかりやすいかもしれないな。

二松:小学校のときから読む漫画ですか。

溜池:そう。昭和ですと「巨人の星」や「明日のジョー」。梶原一騎先生の作品の主人公は「いい男の原型」とされてました。強くて寡黙で耐える男。女性は弱いものだから強い男が守らなくてはいけない!しかし、それは言い換えると男を横柄にしていたんだと思う。昔のおっさんというか、うちの父親世代までの男のあり方って、男は一国一城の主であって大黒柱であってね。

女性は半歩下がって後ろから来なさいという。そのかわり男は女を守るぞというのが昭和中盤の男女関係。

二松:そうですね。強い夫の後ろで三つ指をつく妻というイメージでした。過去は。平成に三つ指つく妻なんて0人です。「三つ指ってなあに?」ですよ。

溜池:そうそう。それで、時代が流れ、次に出てくるのが本宮ひろ志先生の「俺の空」の主人公。男は少年である。だから女をステップにして駆け上がるんだというヒーロー。

二松:夢、自由、少年。そう言えばそうです。自由を求めて旅する男子が増えた時代か。

溜池:梶原一騎先生の作るヒーロー、つまりいい男がバージョン1.0とすれば、本宮ひろ志先生のヒーローが『いい男2.0』。そして溜池ゴローが考えだしたヒーローが『いい男3.0』(笑)

二松:熟女女優を撮らせると日本一のAV監督が唱えるヒーロー像はいかに?

溜池:昆虫の雄♂です。

二松:♂?♂?

監督が唱える理想の男は昆虫!?

溜池:たとえばカマキリを代表とする昆虫は、せっせと女性と子供のために餌を運んで、栄養を与える。与え続けることに喜びを感じてね。喜びを感じているかはわからないですけど。

女に与えて、与えて与え続けて先に死ぬ、これが正しい男の生き様かなという気がするんですよ。すっごく!溜池男塾という塾をはじめたんですよ。そこではそういった思想を吉田松陰のように、伝えているんですが(笑)

これからの男たる者はそうでなくてはいけないと。平成の男たちって結局自分のことばっかり守っている男が多いと思う。

二松:ふむ。自己中心的男性か。

溜池:基本的に「男性は無防備であれ」って言いたい。

まず相手のことを考える、だけど自分のことは無防備である、自分を捨てるとは言わないけど、子供がいる場合、自分は三番目でいいと思うんです。

僕の場合、妻(一斉を風靡した熟女女優、川奈まり子さん)とふたりで暮らしているときは、何がなんでも自分が一番だったんです。

まず自分。自分の人生の主役は自分であると。それで彼女がバイプレイヤー、準主役、ヒロインであると。子ども生まれた瞬間に、全部逆転しまして、僕の人生の主役は、僕の子どもだ。準主役はかみさんなんですよ。おれはバイプレイヤーなんですよ。だったらこれからの人生は素晴らしいバイプレイヤーになろうと思ったわけですね。

そうなったときに、前々から何となくは思ってたんですけれども、尻に敷かれる方がラクだったし、自分の働きが加速する。それで男性は尻に敷かれる方がいいじゃないかと。何でみんな尻に敷かれないのかなと思ったんです。

誰かが作った常識に苦しんでいる、男は強くなくてはいけない、女をリードしなくてはいけない、女をいかせなきゃいけないってね。そんなことないと思うんです。
人によってセックスまちまちですしね。男はこんなセックスしなくてはいけないなんてない。

男性の中には、「必死に働いても収入こんだけしかないし俺ってだめだ」ってなるやつもいる。結婚して妻の収入の方が上がるのが怖くて、妻を家の中に閉じ込める男もいる。

二松:今は妻に働いてもらうのがスタンダードになりつつありますが、まだまだいますね。常識に縛られているタイプのかたも。