持ち味でブレイク
蓮佛美沙子は角川映画が関わったオーディション出身。そのため、デビューは『犬神家の一族』、初主演は『転校生 -さよなら あなた-』と映画先行。それぞれ市川崑・大林宣彦と名監督二人のセルフリメイク作です。ドラマ初主演の『ガラスの牙』は保護観察処分を受けた少女、連ドラ初主演は2008年、NHKの『七瀬ふたたび』。問題を抱えた少女という役が目立ちましたが、大人になるとともに『全開ガール』や『PRICELESS』などヒロインのライバルであるイマドキ女子にシフト。
今年になってNHK BSプレミアムの『ランチのアッコちゃん』で悩める派遣社員役で、そして『37.5℃の涙』で児童虐待されていた過去をもつ病児保育士役でそれぞれ主演。主演に復帰するとともに問題を抱えたキャラに回帰しています。それが持ち味なんでしょうか。
もうちょっと
『まんまこと~麻之助裁定帳~』主演の福士誠治のデビューは2001年。2006年、宮崎あおい主演の連続テレビ小説『純情きらり』でヒロインの夫役、2008年『オトコマエ!』で斎藤工とダブル主演。その後『ハンチョウ~警視庁安積班~』の刑事役など活躍しているものの民放プライムタイム連ドラまでは到達できていません。そして『まんまこと~麻之助裁定帳~』でまたNHK時代劇の主演。春には『ハンチョウ』で共演した比嘉愛未との熱愛も明らかになった福士誠治、これを機会にブレイクできるでしょうか。
『まんまこと』では過去にはお互い恋心があった?主人公のおさななじみ、『恋仲』では主人公の元カノと同じようなポジションを演じる市川由衣。2010年、NHK時代劇『桂ちづる診察日録』で連ドラ初主演。続いて2011年『マッスルガール!』で民放深夜連ドラの主演。しかしこちらも民放プライムタイムまでには至らず。
昨年の『おわこんTV』ではバツイチ子持ち役、『まんまこと』では年の離れた名主(石橋蓮司)の後妻に入るなど役柄が変わってきたな、と思っていたら、その『おわこんTV』で共演した戸次重幸と電撃結婚してしまいました。テレビ業界の内幕を描いた『おわこんTV』はおもしろい作品だったので、この機会にぜひ再放送してほしいところです。
イケメンヒーローはちょっと違う
他に夏ドラマで若手の初主演組。『ホテル・コンシェルジュ』の西内まりやは2013年の『山田くんと7人の魔女』主演から2年と早いペース。仮面ライダー出身では『仮面ライダーW』(2009~2010)の菅田将暉が『ちゃんぽん食べたか』と『民王』で主演。『仮面ライダーフォーゼ』(2011~2012)の福士蒼汰が『恋仲』主演。
福士蒼汰は主演する前から十分に売れていた感がありますが、菅田将暉は二作品に主演した後、auの三太郎CMで鬼役に起用とはっきりブレイク。
菅田将暉は視聴率を問われる連ドラ主演まで5年以上かかってますか、なかなかブレイクしなかったという感じはないので、イケメンヒーロー出身はまた定義を考えなくてはいけないようです。