熱帯魚/熱帯魚入門・用語辞典

#8 糸状のコケ発生への対策

新規に立ち上げた水草水槽。予期せぬ藻類の大発生で頭を抱える。細長い糸状の藻類が発生しているのだが、それらの原因。また、対策は?

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

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糸状のコケ発生への対策


Q. 新規で水槽を立ち上げて、凡そ1ヶ月。糸のような、長く細い茶色の苔の大量発生に、悩まされています。

水槽は60cm。魚は、グッピー1p、小型カラシン30匹、オトシン2匹、ミナミヌマエビが5匹です。水草は、リシア底面半分くらい。ウィローモスが、20cmの流木にワシャワシャが2本、グリーンロタラ10本、マヤカ40本、リスシッポ10本、ホソバミズゼニゴケ少量、パールグラス10本くらいです。

フィルターはエーハイム2231。二酸化炭素は24時間強制添加して、12時間エアレーション。照明は100wの電球を12時間ほどつけてます。水温は24.5℃。水替えは3、4日に1回、1/4ほど変えてます。


緑藻
水草に絡みつくように繁殖する、糸状の藻類。水中の肥料分が多い時に、発生しやすい。
A.糸状のコケが消えないのとの事ですが。一般的にこれらの藻類の発生には、


  • ろ過ができあがっていない(バクテリアの繁殖が乏しい)
  • 水中の肥料濃度が高い


などの原因が考えられます。しかし、提示された情報から、何が原因であるか特定するのは難しいです。けれども、飼育環境を見る限り、幾つか問題と思われる点があるので、それらへの対策を考えていきましょう。

【問題点】
  1. セット1ヶ月の水が出来ていない段階では、魚の数が多い。
  2. 100wの電球を12h。初期段階としては光量が多い。また、照射時間も長い。


【対策】
1に関しては、魚を減らすことは難しいと思われるので、水替えでフォローします。現状の換水ペースで行きましょう。

2に関しては、光量の調整が効く照明器具であれば、水草が繁茂するまでw数を落としてください。最終的には、100wでも問題有りませんが、現状では光が過剰です。併せて、照射時間を8-10h程に減らしてください。

また、CO2を24時間強制添加するのであれば、12時間(夜間)のエアーレーションは無意味です。照明点灯1時間前~消灯時間前までの添加にする。もしくは、水草の光合成の量、pH値などを見ながらCO2添加量を調整しての24h添加が良いと思います。後者は、どちらかと言えば上級者向けのテクニックです。水草の状態やpH・CO2・KHの相関関係を把握した上での実行が望ましいでしょう。

それら以外にもセットアップの基本的な事項を見直し、PH、KHなど値も測定するとより対策が練れると思います。その上で、ヤマトヌマエビを10~20匹程度(様子を見ながら増減する)投入すれば、早ければ数日~1週間程で糸状の藻類であれば食べてくれるでしょう。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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