月が大きく見える錯覚を利用して撮ってみる
実際の大きさが変わっているわけではないものの、なぜか月が大きく見える時間帯があります。それは月の出入の頃です。
月の大きさが違って見える理由には諸説あり、ひとつは地平線に近くにある月は、周りにある建物や風景などとの対比でわかりやすくなるのが理由とも言われます。
ともあれ、月の出入の刻は見た目が大きな月を楽しめるということです。月の入りは明け方などの時間帯になることがあるので、月の出の時間帯が見やすいかもしれません。
では、いざ鑑賞しようという日に何時ごろ月が出るのかを調べるにはどうしたらいいのでしょうか。
国立天文台が全国各地の場所からの月の出・月の入りの時刻を一覧で公表しています。こちらのサイトを参考にすると便利です。
大きく見える月は写真にも映えます。シャッターチャンスはこの時間帯に多くありそうです。どこから月を見るかが大事になので、この場合は撮影場所選びがポイントになります。事前に撮影に適した場所を選んでおいてもいいでしょう。
小物でお月見風情を演出してみよう
お月見といえば、昔からのイメージでは月見団子がありススキの合間から顔出す満月を、縁側で眺めるという風情ある情景。ただ、なかなかこのようなセッティングでお月見を楽しめることは稀かもしれません。
ならば、事前に用意してお月見を演出してしまうというのもいい方法です。
月を引き立てる小物を事前に準備します。ステレオタイプのイメージでは、ススキが合うかもしれません。そのススキならば、ちょうど月の手前に入るような位置に置きます。レンズを向ける角度で見え方が変化するので、下のほうからあおって見るなど様々な位置から見え方を探ってみるのがコツです。
このように演出する小物を入れると月を単体で写すより、お月見感があふれる一枚が撮れるはずです。
月光の水面への反射を狙ってみる
満月の月明かりはとても明るいものです。この月明かりを利用して、水面への反射光を撮ってみるという手法もあります。これは川辺や海岸などで広く水辺が広がる場所から撮れる方法です。
月からの光が水面に反射しているところを入れてフレーミングします。波のあるところでは、波の大きさや動きによって水面の反射が変化のもおもしろいところです。
基本的にはフレームの中に月と水面を入れて撮りますが、光が反射している水面だけにアプローチしてみるという撮り方もありです。
月光を活かした撮影方法は様々なアイディアでこれまで多くの作品を生んでいます。考え方次第でほかにもシャッターチャンスとなるシーンは出てくるでしょう。
今年の中秋の名月はデジカメ片手に楽しく撮影してみてはいかがですか。