モダントスカーナをテーマにしたラグジュアリーホテル
「Villa Sassolini(ビラ・サゾリーニ)」

イタリアのトスカーナ・アレッツォ、オリーブ畑やぶどう畑が続くなだらかな丘を幾重にも通り過ぎ、やっとたどり着いた小さな村Moncioni(モンチョーニ)。人里離れたローケーションにひっそりとそのホテルはありました。

通り過ぎてしまうほど時代を経た門扉に「Villa Sassolini(ビラ・サゾリーニ)」の小さな看板があり、その奥に古い建物が見えます。小さな古城は14世紀の邸宅、フィレンツェの大家族の夏用の別荘として使われていたようです。12部屋しかない小さなホテルです。
トスカーナの隠れ家ホテル

トスカーナの隠れ家ホテルVILLA SASSOLINI(ビラ・サゾリーニ)

その個性的な外観は、円形模様と波型模様で装飾され外壁に建設された当時の面影を残しています。この中性の面影を残すヴィラをリノベーションしたホテルのオーナーは、ユニークなホームアクセサリー「アルティ・エ・メスティエリ」社のデザイナー&経営者です。

14世紀の建物の匂いを残したまま、アースカラーグレーを基調としたスタイリッシュで上品な内装に仕立て上げていました。それはモダントスカーナと呼べばいいのだろうか、どこもかしこも完成されたインテリアで心地よい空間になっています。

シックな空間を演出するのはアースグレーの温もり

ドアから一歩踏み入れると、そこはそのままトスカーナのインテリアフォトグラビアの世界。アースグレイの優雅な空間が広がっています。床、壁、選び抜かれたアクセサリーや家具たち、ファブリック、すべてがグレイの濃淡で構成されています。

はしゃぐ気持ちをおさえながら荷物を運び込みオーナーとご対面、どこから現れたのが床板と区別がつかないグレイの可愛いプードル犬が走り回ります。名前は「Smog(スモッグ)」、犬のために作ったホテルでは、とよく言われるとオーナーは微笑みます。次の写真の右側が入り口、左側がラウンジ、手前がレセプションと階段になっています。
エントランス

エントランス

優雅なエントランス

優雅なエントランス


エントランスから客室に延びている階段

エントランスから客室に延びている階段

レセプションの横に階段があります。歪んだ石の踏み板が古城の面影を残しています。まっすぐに延びた階段の上に薄く明かりがあり、まるで日常から癒しへの空間へいざなう結界ように思えました。右側の大きなミラーの浮き出た照明付きミラーに注目してください。

モダンなアートと絶妙なバランスのラウンジ 

ラウンジ-1

モダンで優雅なミラーが印象的なラウンジ

エントランスから3段あがると広いラウンジがあります。なんと言っても目を引くのが暖炉の上のモダンなミラーです。このオブジェはユニークな発想でホームアクセサリーを作っている「ARTI & MESTIERI(アルティ・メスティエリ)」社の製品です。暖炉を中心に左右にキャビネット、そしてゆったりとしたソファをシンメトリーに配置したプランになっています。

リズムとバランス・インテリアの法則

ラウンジ-2

暖炉の左側のラウンジ空間

上質なリネンで包まれたソファは、アースグレーを基調にホワイトとグレーの濃淡で完璧にコーディネートされています。ソファの幅に合わせた細長いミラーのグレーの枠、3個のグレーのクション、無骨なグレーのセンターテーブルは濃いグレーで統一。真っ白いクッションとストライプのクッション、ソファの両脇に置かれたホワイトの線が強調されたランプスタンド、キャンドルを包み込むホワイトのペーパー。これらが重さ、軽さとリズムをつくりながらインテリアのハーモニーを作りだしています。これと同じものが暖炉の右側にもつくられていています。

さりげなく置かれたミラーが空間にリズムを与えて!

古い屋敷のなかを複雑につないでいる通路や階段にもたくさんのインテリアの仕掛けがしてあります。レストランへつながる廊下には,大きなミラーが置かれ、そのミラーには照明が仕掛けられていて、シェードは半分飛び出ています。ミラーに映る明かりは幻想的で、異次元に誘われます。
ミラーが幻想を誘う廊下

ミラーが幻想を誘う廊下


古い構造体にミニマルな装飾で美しいバランス

複雑に何層にも重なるフロアーなのですが、ここからは一気に階段が下までつながります。淡いグレーの壁に取り付けられた古びたアイアンの階段手摺りや、部屋につながる階段上部の硝子のスラブとモダンなデザインのアイアンの飾り手摺りなど、ミニマルなデザインになっています。相反するモノが共存しながら美しいバランスを作りだしています。
モダン空間

モダン空間


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