ドラマ/夏ドラマ情報

俳優も事務所移籍でキャリアアップ『婚活刑事』

芸能ニュースで事務所移籍というと金銭などのトラブルの話題になりがち。しかしそれだけではありません。一般の転職と同じようにキャリアアップのための事務所移籍というのもあります。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

日本テレビ系木曜深夜放送の『婚活刑事』。ヒロイン・花田米子刑事の愛した人が必ず犯人、という『うぬぼれ刑事』を思わせる設定。二番煎じになるんではないかと思われましたが、お見合いパーティで出会った三人がみんな好きで本命が絞り切れない、とか年下の刑事にホレられたり、といったヒネリも入れて飽きさせません。夏ドラマの大穴的作品です。


伊藤歩の再ブレイク

一番重要なのは主演の伊藤歩の演技。バカバカしい設定を大マジメに、かつ楽しそうに演じています。並の女優だとあそこまでドラマがおもしろくなりません。

伊藤歩で有名なのは十代で出演した岩井俊二監督の『スワロウテイル』の少女・アゲハ役。その後、二十代になると助演中心でしたが、昨年の『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』で北野裕一郎(斎藤工)の妻役で注目され再浮上。

今年になってNHKBSプレミアムの『その男、意識高い系。』で連ドラ初主演、『婚活刑事』で民放連ドラ初主演と活躍しています。

「事務所力」を考える

なぜ再注目されたのか。調べると2013年に所属事務所をセブンス・アベニューに移籍しているんですね。

セブンス・アベニューは松嶋菜々子の元マネージャーが社長。松嶋菜々子が1996年に朝ドラ『ひまわり』のヒロインになった後、1997年に独立。「セブン=なな」で名前から松嶋菜々子メイン。

2003年にノンノモデルだった藤澤恵麻が所属となり、初めてのオーディションで『天花』のヒロインに。2004年に井上真央が子役時代の事務所から移籍。事務所が『花より男子』の原作権を持っていたことを武器に主演させてブレイク。

と、この三人で朝ドラ三作、大河ドラマ二作のヒロインという驚異的な実績を持っています。

飛躍するための移籍

他には白川由美が元は夫・二谷英明の個人事務所所属だったのを反町隆史版『GTO』で松嶋菜々子と共演していた縁で移籍。

そして伊藤歩が五人目。すでに実績十分の白川由美以外の四人の売り出しに成功する、実力のある事務所です。

事務所の移籍というと芸能ニュース的にはトラブルで話題になりますが、それだけじゃなく飛躍するための移籍の例を見てみましょう。

次は「若手発掘型とキャリアアップ型
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます