自分らしい結婚式がしたいカップル必見! アウトドアウェディングって?
最近、話題になっているアウトドアウェディング。アウトドアウェディングというと、単に「屋外で行う結婚式」と考えがちですが、実は地域振興にも役立つって知っていました?今回は、すべての地域でその土地ならではのウェディングが楽しめ、地元の人たちとの交流も進めたいとの思いでアウトドアウェディングを考え、プロデュースを行っている「Happy Outdoor Wedding」の柿原優紀さんにお話をお伺いしました。
もっと開放的で自由なウェディングを
ホテルや専門式場などでの結婚式だけではなく、身近なスペースや開放的な場所で行う自由な結婚式があってもいいのでは?という気持ちから、2009年にアウトドアウェディングのハウツーを紹介するサイトを立ち上げた柿原さん。編集者という仕事柄、最初は情報発信だけを行っていましたが、次第にプロデュースもお願いしたいと言われるようになったそう。また、自由なウェディングづくりに参加したいというウェディング関係者からの声も多く寄せられたことから、実際にウェディングを手掛けるようになったといいます。
アウトドアウェディングの情報発信を続ける中で柿原さんが思いを深めていったのは、「もっと日々の暮らしに密着した結婚式があってもいいのでは?」ということ。だからこそウェディングを行う場所も、単なる屋外という範疇にとどまらず、さらに広がりを見せていくようになりました。
「新郎新婦やゲストが自分たちらしく伸び伸びと過ごせる場所こそがアウトドア。だから、団地の集会場や廃校など、既存の概念ではアウトドアではない場所での結婚式も、私たちはアウトドアウェディングと呼んでいます」と柿原さん。
地域を活性化させるウェディング
仕事で環境問題や地域貢献などに携わることが多かったという柿原さん。ホテルや専門式場など既存の概念からはみ出した場所でのウェディングを手掛けるうちに、そうした結婚式が実は地域の活性化に貢献できるのではないかと考えるに至ったといいます。「たとえば、その地域で使われなくなった場所を利用して結婚式を行う、地域の特産品を利用して地産地消の婚礼料理でもてなす、結婚式を作り上げていく過程で地元の人たちとも意見を交換して、その土地らしさを出すように気を配る……。このようなことが微力ながらも地域に活力を与えることになるのではと思っています」。
とはいえ、プロデュースを依頼してくる新郎新婦に自分たちの考えを押し付けるようなことはしません。「アウトドアウェディングって、なんかかっこいいよね!」というスタンスのふたりももちろんウェルカム。「ただ一緒にウェディングを作り上げていく中で、さまざまなご提案はさせていただいています。その中でその地域により深い愛情を持ってくださる新郎新婦様が多いのは私たちにとって嬉しい限りです」。
人や環境、社会環境に配慮したアイテムなどを導入するエシカル・ウェディングが話題を集めていることからもわかるように、自分たちの結婚式がささやかでも世の中の役に立てばいいかな……と考える人は増えているよう。
「Happy Outdoor Wedding」が提案するアウトドアウェディングはそんなふたりの選択肢の一つになるのではないでしょうか。
●取材協力
tarakusa株式会社 代表 柿原優紀さん
1982年生まれ、大阪・神戸育ち。英国Glasgow芸術大学を経て、京都精華大学芸術学部デザイン学科卒業。 出版社にて書籍や雑誌編集に携わり国内外の取材活動を行う。その後、編集事務所を設立し、日本の古き良き地域文化やくらしから学びを得たライフスタイルを提案する活動にシフト。2009年、「Happy Outdoor Wedding」を立ち上げ、D.I.Yの力を地域空間や資源に結びつける市民型結婚式づくりを東京を拠点に全国各地でおこなっている。2014年総務大臣賞受賞、2015年奨励賞受賞。
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