増える「共働き家庭」の貯蓄事情は?

共働き家庭は、「相手も稼いでいる」という油断が生まれやすい?

共働き家庭は、「相手も稼いでいる」という油断が生まれやすい?

専業主婦家庭の数に比べ、共働き家庭の数が増えてから、およそ15年。共働き家庭はどんどん増えています。では、高収入家庭の場合、共働き家庭と専業主婦家庭とで、貯蓄はどちらが多いかご存じでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(2016年)の「金融資産の保有額」からお伝えします。

※当記事の「貯蓄」とは、「金融資産」全体のことをさします。預貯金だけでなく、株や投資信託などの流動性の高い金融資産も含みます。世帯主のみ就業を専業主婦家庭、世帯主と配偶者のみ就業を共働き家庭として、ガイドがデータを再集計して算出しています。

年収1000万円以上でも、1割の家庭は貯蓄ゼロ?

年収1000万円以上の家庭で、共働き家庭、専業主婦家庭、それぞれどれくらいの貯蓄があるか、割合を算出しました。
以下、%は共働き家庭。(  )内の%は専業主婦家庭。

・貯蓄ナシ  ・・・8.4%(11.8%)
・100万円未満・・・0%(0%)
・100万円~200万円未満・・・0%(0%)
・200万円~300万円未満・・・3.6%(2.9%)
・300万円~400万円未満・・・4.8%(2.9%)
・400万円~500万円未満・・・2.4%(2.9%)
・500万円~700万円未満・・・3.6%(5.9%)
・700万円~1000万円未満・・・8.4%(5.9%)
・1000万円~1500万円未満・・・18.1%(5.9%)★
・1500万円~2000万円未満・・・6.0%(5.9%)
・2000万円~3000万円未満・・・18.1%(11.8%)★
・3000万円以上・・・22.9%(38.2%)★


まず、「貯蓄ナシ」という家庭が、共働き家庭、専業主婦家庭ともに1割ほどいることがわかります。年収1000万円以上の収入がありながら、およそ10家庭に1家庭は、貯蓄がないということ。収入が多いという安心感からか、貯蓄の必要性を感じていない可能性もあります。要注意ですね。

そして、★印の部分に注目してみましょう。
専業主婦家庭の貯蓄のボリュームゾーンは、「3000万円以上」「2000万円~3000万円未満」あたりで、しっかり貯蓄している方が多めです。

一方で、共働き家庭では、「3000万円以上」の割合が専業主婦家庭より少なく、貯蓄のボリュームゾーンも「3000万円以上」「2000万円~3000万円未満」「1000万円~1500万円未満」あたりに分散しており、全体的に専業主婦家庭より少なめです。

ではなぜ、高収入にもかかわらず、共働き家庭では貯蓄が少ない傾向にあるのでしょうか。

共働き家庭は、お互い「貯蓄の意識」が必要!

共働きになると、夫婦ともに忙しく、外食が増えたり、仕事上のお付き合いや必要経費が増えたりと、思わぬ出費がかさむものです。また、家計管理が後回しになりがちで、貯蓄へ意識を向ける余裕もなくなるのではないでしょうか。

2人で稼いているので、「相手の方が収入が多いし、きっと貯めてくれている」「がんばっているんだから、自分で稼いだぶんは、多少は使ってもいいだろう」などと、油断が生まれやすくなります。

家庭全体の収支をまとめて管理しやすい専業主婦家庭に比べると、共働き家庭は、収入・支出が複雑になるということもあり、家計管理がざっくりとなりがち。ざっくりどころか、全く把握していないというご家庭も多いと思います。

これでは、将来いざ住宅購入を考えたときなどに、「相手に貯蓄があると思っていたら、お互いなかった。頭金を準備できなかった!」という悲しい事態になりかねません。

理想的なのは、夫婦の収支を、どちらか一人がまとめて管理することですが、そうもいかないご家庭もあることでしょう。日々忙しいと思いますが、できれば年に1、2回でも、夫婦の家計管理について話し合う機会を持ってみてはいかがでしょうか。

「収入はどれくらいか」「貯蓄はいくらあるか」「お互い、月にどれくらい貯めておけばいいか」「今後どんな出費がありそうか」「無駄な出費はないか」ということを年に1、2回でも話しあえば、忙しい共働き家庭でも、貯められるようになるはずです。

共働き家庭は、たとえ高収入でも、貯蓄を相手に期待しすぎるのは禁物! せっかくがんばって稼いだお金です。将来のことも考えながら、長い目で考えて貯めながら、有意義に使うようにしたいですね。 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。