もう「しばらく」前のことになりますが、2008年度の税制改正では「暫定」税率の期限切れによるガソリンの一時的な値下がりと1か月後の再値上げがありました。

不動産の関係でも登録免許税が上がるとか上がらないとか混乱した挙句に、異例のつなぎ法案により増税の回避が決まったのは、期限ぎりぎりの3月31日だったのです。

日本の税制では租税特別措置法による「暫定」税率となっているものがかなり多く存在し、なかには1951年から60年以上にわたり、ずっと「暫定」(特例延長の繰返し)のままになっているものもあるのだとか。20年あるいは30年と続いている「暫定」も相当な数にのぼるようです。

「暫定」を広辞苑でひいてみると、文字どおりに「しばらくそれと定めること。臨時の措置」と説明されていますが、数十年も続く「しばらく」が異常なことは確かでしょう。

家とお金

税金の規定には納税者にとって分かりづらい部分が多い

それ以外にも部分的な改正の繰り返しや、特例措置のつぎはぎなどにより、非常に分かりづらくなっている税制が少なくありません。

一つひとつの税制についてしっかりと国会で審議をし、納税者である国民にとって分かりやすい制度にして欲しいものです。

さまざまな特例についても、あまねく「暫定」措置とするのではなく、本則とするべきものはきちんと改める、といった対応を期待したいところです。

いずれにしても、今後の税制改正では同じようなドタバタを繰り返すことがないように願いたいものですね。


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(この記事は2008年10月公開の「不動産百考 vol.24」をもとに再構成したものです)
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