韓国でも夏の風物詩はホラー映画。しかし、映画はさかんに制作されるものの、ドラマのホラーは青少年に与える影響が大きいという理由で規制が厳しく、極端に少ない状況です。それに代わって盛んなのが、犯罪捜査ものなどのサスペンス、ミステリーのジャンルです。


韓国にホラードラマが少ない理由とは?

韓国のテレビは制限が厳しく、過度に感情をあおるもの、薬物や暴力など青少年に悪い影響を与えるものを扱ったドラマは審議の対象となるため、地上波でオンエアするためには厳しい審議を通過しなくてはなりません。そのため、これまでホラードラマは何本か制作されたものの、刺激度は控えめで、ホラー好きの人が観たら物足りなく感じるレベル。

オバケや霊をリアルに描くために高額な製作費がかかるわりに視聴率が思わしくないことから、自然とホラードラマは淘汰され、韓国人にとって“ホラーは映画で見るもの”という感覚になっていったようです。

その一方で、発展したのが犯罪捜査系のドラマ。特に規制のゆるいケーブルテレビ局が制作したドラマは、地上波では取り扱えない刺激的な素材や、猟奇殺人を扱った捜査ドラマを制作し、人気を集めました。

その中から、恐怖度が高い作品を3本ご紹介します。


未解決事件ばかりを扱う特殊捜査班の活躍を描いた「TEN」

まず1本目は、“化け物をとらえる化け物”との異名をとった元エース刑事が、7年前の未解決猟奇殺人と同様の手口の事件に直面したことから第一線に復帰し、解決の可能性が10%しかない未解決事件ばかりを扱う特殊捜査班を結成する本格的クライムサスペンス「TEN」

幼児虐待や痴呆症、代理出産などの刺激的な要素を盛り込んだことや、人間の闇の部分にスポットを当てた心理描写、どんでん返しの連続、スタイリッシュな映像などにより、熱狂的なマニアを生みだした作品です。リアルな死体が出てくるので、ホラーテイストも高め。9週連続でケーブルテレビ時間帯1位を獲得し、韓国放送撮影監督連合会が授与する「グリメ賞」や「ケーブルテレビ放送大賞」も受賞。好評につき、続編となる「TENリターン」も制作されて人気を集めました。