企業年金・401k/401k企業型の運用のポイント

401k資産運用テクニックの基本のキホン(2)

会社が401kである会社員350万人のために最適化した、運用テクニックの解説コラムです。2回目は「投資信託」を詳しく知り、401kにどう活かすか考えてみたいと思います。「えっ?実はそうだったの?」がたくさん隠れているかも!

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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401k運用のために、投資信託の仕組みを知ろう

全国約350万人の401k加入者の皆さん、運用はどうでしょうか? 個人の方が今すぐ活用できる401kの資産運用テクニックを解説の第二弾です。
前回は、401kの仕組みの「絶対覚えておきたい」ポイントをご紹介しました。未読の人はぜひチェックしてみてください。 
   →「401k資産運用テクニックの基本のキホン(1)」 

さて今回は「投資信託の基本のキホン」を覚えてもらいます。確定拠出年金の運用は「元本確保型商品(銀行・生保等が販売)」と「投資信託など」に大別できます。株式で運用するのも債券で運用するのも実際には投資信託を通じて行われます。投資信託の仕組みを知ることは401k運用の仕組みを理解するのとほぼ同義です。

投資信託は、一般の人が資産運用をするためにとても役立つ仕組みです。というのは一人一人の小口のお金をまとめて、何十億円のボリュームにし、運用専門の人が細かい売買を行ってくれる仕組みだからです。

投資信託の特徴をざっと数えてみると、以下のような点があげられます。
 ・1円単位から購入できる(銀行窓口などでは1口1万円前後のこともあるが、401kの場合、1円から自由に購入できるのが標準的)
 ・運用の計画や方針は事前に決まっている(商品の説明資料に「この投資信託は日本株式で運用します」というように明示されており、それ以外の運用を勝手に行うことはない)
 ・1円からでも分散投資ができる(例えば東証一部上場企業に投資する株式投資信託を買えば、約1600社の株を同時購入したのとほぼ同じになる)
 ・いろいろな投資対象がある(日本株で運用する投資信託、外国債券で運用する投資信託のように様々な投資信託があり、自由に選べる)
 ・細かい銘柄の管理はファンドマネージャーに任せられる(個別の株等の売買は投資信託会社のファンドマネージャーが行うため、手間がかからない)
 ・儲かった場合も損した場合も全て還元される(投資対象が値下がりしたときも、値上がりしたときも、その全ては購入者に還元される。大もうけしたときに勝手に利益を投信会社が抜くことはできない)
 ・分別管理されており、金融機関の破綻があっても安全(投資信託の運用を行う会社は直接お金に触ることはできない仕組みで破綻したとしても財産は保全される)

これはつまり、401k会社員の運用に使いやすい仕組みといえます。なぜなら、私たちは会社員をしながら遠い将来の年金資産作りをしているからです。毎日株価をチェックしたり、売買の指示を何度も出すことは不可能です。そうした面倒な部分をアウトソース(外注)できる仕組みが投資信託というわけです。
また、毎月の401kの掛金は数千円から数万円でしかありません。1口が1万円するような商品しかなければ多様な商品を同時購入してリスクを抑えるようなことができません。ところが、401kの投資信託では1円単位で投資を行い、投資の種類を分けられるのです。「1000円は日本株、1000円は外国株、500円は外国債券、1500円は定期預金」のような細かい指示にも対応できるというわけです。

→401k運用において覚えておきたい投資信託のルールは次ページへ
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