アーティスト李禹煥さんの話を聞く
1936年生まれの李禹煥(Lee Ufan)さんは、60年代後半から「もの派」と呼ばれる作家たちと交流を深めながら、世界各地で展覧会をしてきたアーティスト。日本には60年以上も関係しているため、流暢な日本語で「芸術家であること」レクチャーなさっていました。李禹煥さんの講演会のようす
インターネットで何についても調べることができ、それで物事が分かったような気になる現代。こんな時代でも何かをつくろうとする芸術家の存在や意味について、李さんは説いていきます。
「僕の作品は石や鉄板をつかっています。石なんてどこでもあるように思われますが、そのどこにでもあるような石を探すために、日本、アメリカ大陸、ヨーロッパ、世界各地を歩きまくっている。他の芸術家も、どうしてそういうことに?と思われるようなことにこだわり続け、自分のすべてをかけています」。
李さんは、そういうこだわりがなければ、何かを表現することも、世の中を変えることもできない、と芸術家ならではの苦悩を教えてくれました。
何かを表現する、という裏側を知ること
「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」ディレクターの北川フラムさん、アーティスト李禹煥さんの話を聞いて、私は「アートというのは、ものをつくるだけでなく、社会を変える仕組みのようなものだ」と感じました。絵を描くということは、ノートの落書きとは違いますし、展覧会とは、そういったノートを並べることとは限りません。今では、全国各地でアートイベントが行われています。北川さんの話を聞いた私は、 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に出品するアーティストや作品を取りまとめたり、アートに興味があるとは限らない集落の人たちに理解を求めたり、という北川フラムさんの大変さを想像するだけで、とても尊敬したくなります。
講演会シリーズ「アートはどこへ行くのか?:アートと社会の未来を考える」フライヤー
このようなアーティストや美術関係者による講演会、レクチャーは、全国各地の美術館や美術系大学で行われています。
京都精華大学
講演会シリーズ「アートはどこへ行くのか?:アートと社会の未来を考える」
https://www.kyoto-seika.ac.jp/where_will_art_go/
詳しくはホームページをご覧ください。