コイツはノーマルとは全く違うクルマだ

ランボルギーニアヴェンタドールSV

乾式ダブルプレートクラッチを備えるシングルクラッチの2ペダルミッション、7速ISRを搭載。ドライブセレクトモードによりシフト特性が変更可能

試乗インプレッションに移ろう。カタロニアサーキットのピットレーンをゆっくり進む。そのときから、“これは違うクルマになったかも”、という確かな予感があった。

まずもって、ピットウォールに反響するサウンドがまるで違っている。より野太く、そしてよりラウドだ。

乗り心地も違った。ハードだが、ショックの収まりが早い。弾力のあるハードサス。前アシが自在に動いているように感じる。
ランボルギーニアヴェンタドールSV

ベーシックモデル同様、軽量かつ精密制御のハルデックス4タイプ電子制御式4WDを搭載。前後重量配分は43:57

コースに出て、いきなりかなりのハードドライブ。予感は確信に変わった。コイツは、ノーマルとは全く違うクルマだ。

エンジンパフォーマンスそのものは、高回転域における伸びと力強さ以外、ノーマルとさほど変わらない。おそらく、この違いを日本の公道上で感じることは、法的に難しい。

けれども、50psパワーアップと50kg軽量化、という数字がにわかに信じられないほど、パフォーマンスがあがっているように思う。

特に、コーナリング速度がべらぼうに速くなった。ブレーキを奥まで残さずに、タイヤのグリップをきっちり活かし、想定したよりも高い速度域で攻め込むと、面白いように素早く、フラットな姿勢でコーナーを駆けぬける。

コーナー脱出は正にあっという間で、リアのダウンフォースがよく効いているから、思い切りよくアクセルペダル踏み込んでいける。もちろん、タイヤの性能も高く、そう簡単にグリップを失わない。優れた空力性能とタイヤパフォーマンスにくわえて、磁性流体ダンパーを得たため、状況に応じた接地フィールを実感できるから、クルマの性能を信じて走り続けるだけで格段に速く走れる、とういうわけだ。このあたりは、いかにも最新ハイパーカーの所作である。
ランボルギーニアヴェンタドールSV

走行条件に合わせてストラーダ(ストリート)、スポーツ、コルサ(サーキット)の3つが選択できるドライブセレクト・モードシステムを搭載。駆動系やステアリングなどの特性を切り替えることができる

史上最強のランボルギーニ。欠点はというと、もし今、五千万円のあぶく銭があったとしても、買えないということくらいか。そう、世界限定600台はすでに完売。あとは、ロードスター版SVの登場を待つばかりである。
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