乗り味に寄与する足回りもきっちり変更
SVの注目点は、どうしてもエンジンとスタイリングの2点に集まるが、乗り味そのものに寄与する点は、サスペンションとステアリングシステムの変更だろう。それは最新モデルであるウラカンにもオプション設定された、LDS(ランボルギーニ・ダイレクト・ステアリング)とMRS(マグネト・レオロジカル・サスペンション=磁性流体ダンパー)を標準装備とした。可変ステアリングギアの前者の効能は、低速域における利便性が増すこと、中速域ではより軽快なステアフィールを、高速域ではより安定したライド感を、それぞれ実現することにある。
また、いわゆるマグネティックライドの後者の恩恵としては、低速域での乗り心地の改善はもちろんこと、車輪個別制御によるコーナリング時の的確なリアクションが期待できること、にあるだろう。
マットブラックに塗られた新デザインの鍛造アロイホイールもまた、重要なアイテム。センターロックを採用する。タイヤは専用チューニングのピレリ製Pゼロコルサ。ちなみに、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフの七分切りは、ピレリのテストドライバーによるものだ。また、カーボンセラミックブレーキも標準で装備する。
インテリアもまた、見た目の雰囲気がガラリとスパルタンになった。カーボンファイバーシェルの新デザインスポーツバケットシートは、アルカンターラ生地にY字レザー模様という個性的な演出で、文句なしに格好いい。
そのシートをカーボン地むき出しのフロアに設置。防音防振材が軽量化のために省かれている。ドア内側パネルも軽量カーボン製とし、レザーストラップがドアノブ代わりに取り付けられた。
TFT液晶計器類のデザインも一新された。特にメーターは全面イエローカラーとし、回転計内のギアインジケーターをライトブルーとした。
また、以前より公式グッズの鞄などに使われていたランボルギーニの革新素材で軽量かつ耐久性にすぐれ非常に触り心地のいいカーボン織物“カーボンスキン”が、クルマ用インテリアとして初めてオプション採用されている。