そろそろ浴衣が気になる季節となりました。最近は、ピースの又吉さんがオシャレに着物を着てメディアに登場したり、私も男性ファッション誌の浴衣特集の依頼を受けることも増えており、男性の「和装熱」がアップしています。「今年は彼氏に浴衣を着てもらい、一緒に花火大会に行きたい!」と考える女性も少なくないのではないでしょうか? そこで、今回は彼氏に教えたい男性の粋な浴衣の着こなしテクをお伝えします。

その1 こんな着方が粋!のテク

■男性の浴衣姿の粋は、胸の開きで決まる!
男性の浴衣と女性の浴衣の大きな違いは、丈と衣紋の抜き。これは着物も同様です。女性の場合は着る人の身長分の長さで仕立ててあるため、着た時にできる余分がおはしょりになり、上半身に余裕ができるので首の後ろの衣紋を抜いて着ることができます。この衣紋の抜け感が、女性の着物姿の色気でもあります。

一方、男性の場合は対丈(ついたけ。身の丈と同じに布を裁ってきものを仕立てること)で仕立てますので、おはしょりが無く、衣紋は抜かずに、ピッタリと首に添わせるように着ます。なので、胸元の開きは、抜け感という点で浴衣全体の雰囲気が決まる重要なポイントであるといっても過言ではありません。では、どこまで開けるかという問題なのですが、開き過ぎず詰め過ぎず「チョイ開きゆったり」が粋。開け過ぎると品が無く、かと言って詰め過ぎも野暮な感じになります。分かり易いイメージで言うと、「洋服のシャツのボタンをどこまで外して着るのか」という事にも通じる感覚なのではないかと思います。体型によっても違いますが、ボタンでいうと1つ以上、2つ以下の空き具合がベスト。多く開けるほどラフさが増します。動きやすさという面でも、チョイ開きゆったりが正解。

■丈は短いほどカジュアルめ
前述のように男性の浴衣は対丈で仕立ててあり、おはしょりや衣紋で長さを調節することができません。購入時に自分にあった丈感を選ぶ必要があります。もともと浴衣はカジュアル度が高い装いなので、格の高い着物ほど神経質になる必要はなく、それぞれの長さを楽しんでも大丈夫です。一般的に言って、丈が短いほど、カジュアル感が増します。

一般的な男性の着物の丈の目安は、裾が足の甲にぎりぎり触れるか触れないか、足のくるぶしが隠れるくらいの長さが標準ですが、浴衣の場合にはその気持ち短めでも大丈夫です。ちなみに袖丈は、斜めに手を下ろした状態で着物の袖が手のくるぶしより少し短めががきれいに見えます。

■下着は胸の開きが広いものを
本来浴衣は素肌に素足が基本と言われていますが、浴衣を汚さないためにも下着を着るのがオススメです。浴衣用として楊柳(ようりゅう。生地に凹凸があって、肌に貼りつきにくい生地)のシャツやステテコなどが出ていますが、手持ちのTシャツで代用する場合には、胸元が大き目に開いたものを選んで。くれぐれも胸元からTシャツが見え隠れするという事は無いように。ステテコは、お座敷などで胡坐をかいて座る時に便利です。

■スリムな男性はタオルでウエストを補整
男性は基本的には補整無しで大丈夫です。ただし、体型がスリムな人の場合は帯が浮いて緩んでしまうことがあるので、腰に一枚タオルを巻いてから着ると、腰紐と帯が安定します。和服は貫禄のあるザ・日本人体型の人ほどピッタリとくるものなのです。


その2 小物で差をつけるコーディネートテク

■小物でオシャレ感を出す
最近は、浴衣姿にハットやハンチングを被ったり、巾着袋、洋物のバッグを合わせたりして楽しむ人も増えてきています。履き物も、オーソドックスな下駄や雪駄の他に、皮製のサンダルを合わせたり、かなり自由度大です。このあたりは、女性よりも男性の方が小物で遊べる幅が広いのでは。
彼氏浴衣1

小物で遊ぶのも粋。上がハット、左が革サンダル、右が角帯。


■オーソドックス+αで個性的に
大胆な柄モノもたくさん出ていますが、あまりインパクトが強すぎると、飽きてしまいがち。一年に何度も着るものではないので、できれば1枚で何年か持たせたい……そう考えるとまずはオーソドックスな色柄で、少々値が張っても、素材感があるものを一枚セレクトするのがオススメです。

また、帯は角帯(かくおび。二つ折りで固く仕立ててある、男用の一般的な帯)、兵児帯(へこおび。生地がやわらかく幅広な普段着用の男物の帯)ともにかなり色々なのものが出ていて、帯の種類や素材を変えるだけでグッと違った雰囲気になります。下の写真のコーディネートでは、紺色の細かい柄の浴衣×ブルー系の角帯というのオーソドックスな同系色の組み合わせに、小物は革サンダル濃紺と黒のコンビにしてアクセントにしています。

彼氏浴衣

まず1枚目の浴衣は、無地や細かい柄のものを選んでオーソドックスな1枚を選んでみましょう。


その3 もう失敗しない!浴衣のドレスコード問題

最近では市民権を得た浴衣ですが、素足に下駄ということから、どこまでの場所で許されるのかという点についてはさまざまな意見があります。街の雰囲気や季節のイベントなど感覚的なものも影響しますが、洋服のときにジャケットを着用する格式の高いレストランの場合は、あらかじめお店に確認しておく事をオススメします。また、和食の場合は料亭などでお座敷に上がる場合は、足袋を用意してお店に上がる前にさっと履いて。

そもそも浴衣はその昔、上層階級の人がお風呂に入るときに着ていたもの。ドレスコードと言う意味では、かなりカジュアルなものであるという事は覚えておいた方が良いと思います。

いかかでしたか?
今年の夏は、是非彼氏と浴衣で花火大会を楽しんで下さいね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。