子供とのスキンシップがスイッチをONにする!?
父親マウスが新しい脳細胞を獲得するのは、子マウスの誕生後、父親マウスが子マウスと同じ巣にとどまる場合だけです。子マウスが生まれた日に父親を巣から離してしまうと、父親の脳には変化が起こらないというのです。研究者たちは、子マウスのにおいをかぐ経験とスキンシップの両方がそろったときに、父親の脳で変化が起こるのではないかと考えているようです。嗅覚が強力なマウスだから臭いが重要なのであって、もし同じことが人間でもいえるのであれば視覚や聴覚も関係するかもしれませんよね。とにかく、子どもとベタベタしていないと父親としての脳の変化は起こらないというのです。ということは、里帰り出産などで、産後すぐに赤ちゃんと離ればなれに暮らしてしまうとパパスイッチは入りにくくなるかもしれないのです。これは大問題です!
もちろん、上記の実験はマウスでの実験結果であり、そのまま人間に当てはめるのは尚早ではあるのですが、私はこれまで、多数の父親に「父親としての自覚に目覚めた瞬間」を取材し、その経験から、「男性に父親の自覚を持たせるには、言葉で自覚を促すよりも、赤ちゃんと実際に触れ合って、五感で赤ちゃんを感じること」が大切ではないか考えていました。
だから子育て講演会などでは「理屈のスイッチをOFFにして、五感で赤ちゃんを感じるとパパスイッチが入りやすいですよ」とお話ししてきました。それが科学的にも正しいことが証明されるかもしれないのです。
これから赤ちゃんができる人や、まだ生まれたばかりの人は、これからじゃんじゃん赤ちゃんとのスキンシップを取りましょう。脳内革命が起こるかもしれません!「もう手遅れ・・・」という人は、この話、飲み会のネタにでもしてください(笑)。