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ジ軍・青木が右足腓骨骨折で憧れである球宴が幻に

ジャイアンツ・青木宣親外野手は6月23日、右足腓骨(ひこつ)が亀裂骨折していることが発表され、DL入りすることになった。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

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日本人最多得票記録を更新していたが……

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ジャイアンツ・青木宣親外野手(33)は6月23日(日本時間24日)、右足腓骨(ひこつ)が亀裂骨折していることが発表され、DL(故障者リスト)入りすることになった。

20日(同21日)のドジャース戦の第1打席で94マイル(約151キロ)のストレートを右足首に受けた。直後の検査結果では骨に異常はなく、痛みも和らいだ。この日の試合前も全体練習前にトレーナー立ち合いのもとでランニングを行い、「これなら何とかいける」と青木は感じたという。この報を受けたボウチー監督も”1番・左翼”でスタメンに青木の名前を書き入れた。ところが、全体練習前のウォーミングアップで異変に襲われた。

「打撃練習前に足を引きずるような感じになって、これは無理だとすぐにわかった」

そして、球場内の施設でレントゲン検査を受けると、右足腓骨に約1センチのひびが入っていることが確認されたのだ。

人生初のギプスを装着し、10日から2週間は患部を固定する予定で、戦列復帰は早くても7月中旬以降の見込みだ。ここで問題となるのは、選ばれることが最大の名誉となるオールスターゲームである。

メジャー4年目の今季は、1番打者として67試合に出場し、打率.317、2本塁打、19打点、12盗塁と好調を維持していた。そのため、7月14日(同15日)にシンシナティで行われるオールスターゲームのファン投票でも、ナ・リーグ外野手部門で選出圏内の3位に入るなど大健闘。23日(同24日)に発表された第5回中間発表では、3位から4位に順位を下げたが、2001年にイチロー(当時マリナーズ)が獲得した337万3035票の日本人最多得票記録を更新する434万9685票を集めていた。

この状況を考えれば、ファン投票、または選手間投票による初選出の可能性は十分にある。しかし、この右足腓骨骨折で、選出されても出場辞退が濃厚だろう。

メジャーリーグのオールスターゲームは、日本のプロ野球と違って、1試合しか行われない。たった1試合のため、選ばれても出場できない可能性もあるが、そんなことは関係なく、選ばれることが名誉なのだ。ワールドシリーズ出場に次ぐ価値であり、その家系での自慢のタネ、語り草となる。そのためほとんどの選手はオールスターゲームに選出されるとボーナスを手にできる契約を結んでいるほどだ。

開催都市も栄誉で、1週間前からお祭り騒ぎ。何しろ30年(30チーム)に1回しか回って来ないから、盛り上がりも半端ではない。青木は今回の骨折で「最悪・・・」とつぶやいたが、それこそオールスターゲームの価値をわかっている証拠だろう。

「悔しいけど、シーズンは終わっていない。今できることは休むこと。骨がつくまで安静にしながら、やれることをやっていきたいと思います」

“安打製造機”青木は、この試練をどう乗り越えていくだろうか。
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