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なぜNHKドラマの放送回数が長くなってきているのか(2ページ目)

日本のドラマは民放で3ヶ月弱10回前後、NHKはさらに短め。しかし海外ドラマはより長く、アメリカドラマでは20数回。日本のドラマもガラパゴス化しているのでしょうか。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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長くなったのは

NHKドラマが長くなりだしたのは2010年、鈴木京香主演『セカンドバージン』から。約3ヶ月、全10回と民放の連ドラと同サイズになります。これ以降、火曜22時のドラマ10枠は7~10回の作品が主流になりました。

そして『美女と男子』はさらに長くなって全20回に。長さの理由は海外販売にあります。売り込み先から「約10回では短い」といわれたとか。『24 -TWENTY FOUR-』は各回で一時間を描くリアルタイム形式で24回、アメリカドラマは20数回が多くなっています。

また韓流ドラマは本国での放送は週二回のものが多いため長めですが、『冬のソナタ』のNHKでの放送では全20回。やはり20回前後が世界標準なのでしょうか。

世界標準に合わせる必要性はわかりますが、実際にできた『美女と男子』、初回を見るとこれを20回続けられるのか?という内容でした。折り返しの10回までの平均視聴率をみても、裏の低視聴率が話題になった『戦う!書店ガール』よりは少しマシという程度。

長丁場は難しい

週一回、放送時間1時間の連ドラで約半年、20回前後放送しているのは『相棒』、それに『科捜研の女』がぐらい。

フジテレビは2003年に開局45周年記念の『白い巨塔』を成功させましたが、2009年に開局50周年記念で同じ山崎豊子原作、唐沢寿明主演で『不毛地帯』は不調に終わりました。一話完結じゃないと長丁場の放送は難しそうです。

まずは約10回つくり、盛り上がれば後で続編を制作する体制を準備しておく。輸出の際は2作セットで、というのが現実的な解決策ではないでしょうか。

また「日本の連続ドラマの放送形態はガラパゴスだ」との意見もありますが、『24 -TWENTY FOUR-』の新作が半分の12回になるなどアメリカドラマも制作費を考えて短縮化の動きがあります。ガラパゴスではなく、先頭をきっているのかもしれません。
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