フラグシップの証、「Z」に恥ずかしくない高性能
VAIO「VAIO Z」
VAIO株式会社となって、初めてのゼロから作りあげたモデルとして、満を持して発売されたモンスターノート。それが新VAIO Zだ。
最大の特徴は多くのモバイルノートで採用される低電圧版のCPUではなく、28Wの通常電圧版のCoreプロセッサを搭載するなど、高いパフォーマンスを実現していること。
さらに最大16GBの大容量メモリやストレージに通常の3倍の速度でアクセスできるハイスピードSSDが選択でき、まさにモンスターの名の通り、際立った性能を搭載しているのだ。
通常はここまでパフォーマンスを重視すると、どうしてもバッテリー駆動時間や本体質量など、なにかが犠牲になる。
しかし、「VAIO Z」はそういった部分でも決して妥協はしない。より自由が高く配置できるリチウムポリマーバッテリーを採用することや徹底した軽量化により、モバイルノートにとって相反する要素である長時間のバッテリー駆動と約1.34kgの軽量ボディを両立しているのだ。
高性能を実現するために生み出したのが「アシンメトリーブレードデュアルファン」。動作ノイズを抑えながらも底面やキーボードが熱くならない設計となっている。
タイピング時の音にまでこだわった至高のキーボード
「VAIO Z」を語るとき性能の高さは外せない。しかし、しばらく使っていて最も感じたのは、その「使い勝手の良さ」だった。そのひとつがキーボードの打ちやすさだ。キートップが広く、優しく滑らかな打鍵感。ボディがしっかりしているので強くタイピングしてもたわんだり、跳ねることがなく、安定してタイピングができた。これならメインノートではなく、メインPCとして活用できそうだと感じた。
耳障りな2KHz以上の帯域の音をカットしたキーボード。打鍵感は過去最高レベルだ。
片手でタブレットスタイルに変形、ペンも使える
さらにタブレットとしても使える2in1スタイルに対応しており、液晶ディスプレイ下にあるスイッチを動かすだけで、片手で素早くタブレットに変形できるマルチフリップスタイルを採用している。回転型の2in1PCのように変形時に持ち上げる必要がなく、さらにキーボードが床面に設置することもない。また、着脱式と比べて本体質量を軽くできるなどメリットにはことかかない。スイッチひとつで液晶ディスプレイのロックを解除できる。
あとは液晶ディスプレイを起こして、倒すだけでタブレットスタイルに変形可能だ。
さらにデジタイザスタイラスが付属しており、手書き入力にも対応。PDFファイルに手書きで赤字を入れるといった作業もスムーズにできる。
ペンタッチ入力ができるから、直感的な入力作業や校正作業などもいつでも素早くできる。
インターフェース面では、4K出力にも対応(30p)のHDMI端子を搭載するなど、トレンドもしっかりとおさえている。また、0.3秒での高速復帰ができるInstantGoにも対応。ほんのわずかな待ち時間でもサッと起動して、作業を行い、素早くスリープといった使い方ができる。
「速い」とはこういうことだと改めて気付かせてくれる新「VAIO Z」は Windows 10 時代の最強のビジネスパートナーだ。
しかし、実は「VAIO Z」の最大の魅力はパフォーマンスではなく、使い勝手の高さにあると思う。突き抜けたCPU性能や圧倒的なスピードでアクセスできるストレージなどは、その使い勝手を高めるための要素に過ぎない。それはタブレットに変形できることも同じ。常に最高の道具を持ち歩くために必要な機能と性能を詰め込んだ最高のツールなのだ。