「グラシアス」……スペイン語でありがとうを伝えよう
「ありがとう」の気持ちを伝えよう
一番の基本Gracias
一番単純な感謝の伝え方はGraciasです。日本語の「ありがとう」に当たります。日本語では、知らない人に対しても「ありがとう」や「すみません」をよく使い、人間関係をスムーズなものにし、対立を避けたりしますが、スペインでは、本当に感謝の気持ちを伝えたいときや悪いと思ったときにしか使わないようです。ガイドは、日本語の癖でGraciasを言い過ぎ、スペインの人たちからよくこんな風に言われます。
No me des tantas gracias. Yo lo hago de corazón, no para que me lo agradezcas.
ノ メ デス タンタス グラシアス。 ジョ ロ アゴ デ コラソン、ノ パラ ケ メ ロ アグラデスカス
私にそんなに「ありがとう」って言わないで。心からやってることであって、「ありがとう」って言われたいわけじゃないから。
それでも、ショップの店員やカフェやバルのウェイターには、ちゃんとGraciasを伝えることがマナーに適っています。
¿Puedes traerme una cerveza, por favor?
プエデス トラエルメ ウナ セルベサ ポル ファボル?
ビールを1杯お願いします。
(ビールを出されたら)
Gracias.
グラシアス
ありがとう。
(お店を見て、出るときに)
Gracias.
グラシアス
ありがとう。
(店員の答え)
De nada.
デ ナダ
どういたしまして。 「どういたしまして」は De nada (デ ナダ)や、No hay de qué (ノ アイ デ ケ)と言います。上のシーンで、お店の人が「ありがとうございます」と返す代わりに、「どういたしまして」と答えることに気づかれましたか。日本人からしてみれば少し違和感があると思いますが、スペインでは「お客様は神様」ではありません。お店は、店員のテリトリーという意識があるからでしょうか、客と同等の立場で受け答えをします。
Graciasよりも大きな感謝の言葉
Graciasだけでは感謝を表しきれないときには、Muchas gracias(ムチャス グラシアス)を使うといいでしょう。この言葉は、文字通り、Graciasがmuchas (いっぱい)という意味で、「ありがとうございます」という丁寧語に直接対応するわけではありません。しかし、Graciasの程度が深まるので、目上の人、立場が上の人に使うとよいでしょう。さらに大きな感謝を伝えるには、Muchísimas gracias(ムチシマス グラシアス)と言います。Gracias がmuchísimas(「いっぱい」の最上級)ということで、かなり大げさな表現となり、口にすると笑われることもあります。iにアクセントをおいて、笑顔で発音しましょう。
Gracias以外の「ありがとう」
スペイン語には、他にも以下のような「ありがとう」の表現があります。 (Muy) agradecido/a.(ムイ) アグラデシド/ダ
※話者が男性ならagradecido 女性ならagradecida
(とても)感謝します。
Te estoy (muy) agradecido/a.
テ エストイ (ムイ) アグラデシド/ダ
※話者が男性ならagradecido 女性ならagradecida
(とても)感謝しています。
Te lo agradezco.
テ ロ アグラデスコ
(何かをしてくれることに対して)ありがとう
Mil gracias.
ミル グラシアス
本当にありがとう(Milは数字の千)
※これは、手紙やEmailなどでよく使う表現
※カタカナの発音表記では、強音の部分を太字にしています。
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