不安感が強まると繰り返しやすい「過換気症候群」

理由がわからず過換気症候群になる人もいれば、ストレスや発熱がきっかけになったという人もいます

理由がわからず過換気症候群になる人もいれば、ストレスや発熱がきっかけになったという人もいます

なんだか息苦しい、胸が重苦しい……と思っていたら、どんどん呼吸が苦しくなっていき、「息ができない! このまま意識を失ってしまうかも」といった強烈な不安感に襲われる。このような症状は「過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)」といい、経験したことがあるという人が意外と多い体調不良のひとつです。

呼吸が困難だと感じてしまうだけでもパニックに陥りそうですが、その他にも両手や両下肢がふるえたり、しびれてしまったり、筋肉のこわばりが起こり思うように手足が動かせなくなってしまう、といったことが起こる場合もあります。

命にかかわるものではないのですが、過換気症候群に見舞われたときの苦しさが恐怖感として残ると、その不安感から頻繁に誘発されてしまう人もいます。特に若い女性に多くみられると言われていますが、年齢問わず、女性にも男性にもおこる可能性があります。


肩こり・首こりがある人は要注意!

過換気症候群に見舞われやすい体の傾向としては、「肩こり」「首こり」が挙げられます。頸部の筋肉や肩甲骨周辺、背中の筋肉が過剰に緊張してこりかたまっていたり、張り感が強く、頭を動かすとその動く範囲が制限されている(例:振り向こうと思っても、わずかしか右側に顔を向けることができない等)というような方は特に要注意です。


気が付かないうちに呼吸が速く、浅くなっている?

精神的な疲労やストレスが原因になることが多いと言われています

精神的な疲労やストレスが原因になることが多いと言われています

過換気症候群を発症しやすいとき、自分では気が付いていないかもしれませんが、心身の緊張状態が続いていて、交感神経系の働きが優位になりリラックスできなくなっているケースが多いです。

心身の緊張がほぐれていなければ、呼吸をする際に働く筋肉(横隔膜や肋骨の筋肉、お腹の筋肉、頸部の筋肉など)のかたさも増していき、特に激しい運動をしたわけでもないのに、呼吸筋の機能低下によって楽に呼吸をすることが難しくなっていきます。

リラックスを促す副交感神経は、息を吐くときに働きますが、肩こりや首こりのある交感神経優位な状態では、息を吸い込む割合が多くなるため、副交感神経とのバランスが崩れがちになるのです。


「過換気症候群」の予防は肩こりケアとストレス緩和がポイント

想像以上に疲れているかもしれません。癒しのプロにお任せする方法もあります

想像以上に疲れているかもしれません。癒しのプロにお任せする方法もあります

肩こりや首こりを引き起こす要因は、日常生活の中にある場合が多いです。しかし、全ての人が「私はいつも緊張している」「ストレスを感じることが多い」と自覚しているわけではありません。

自覚のないまま、いつのまにか緊張が抜けきれない状態になってしまい、首から肩甲骨付近の筋肉がこり固まり、呼吸バランスが乱れやすくなる可能性があります。

肩こり、首こりにつながるストレスをやわらげ、正常な呼吸を取り戻すことができるようなエクササイズを日頃から行っておくと過換気症候群の発症予防になるでしょう。


ちょっと息苦しいかな? と思ったらすぐにできるエクササイズ

心身が緊張状態にあるか、ストレスを溜めこんでいるか、首や肩周りの筋肉が脱力できずにいるか、姿勢が悪くなるほどに背中やお腹の筋肉の機能低下がみられるか……といったチェックポイントは、自身では気付くことが難しい場合も多いと思います。

そこで、今のところ息苦しさも肩こりの自覚も無いという人も、過換気症候群の経験があり不安だという人も、下記で紹介する呼吸を整えるエクササイズを行ってみましょう。過度な緊張による肩こり・首こり予防、緩和にもなります。

■肩こりやストレス症状にも効果的なツボ『合谷』+呼吸

左右の合谷を圧してみましょう

左右の合谷を圧してみましょう

1. 親指と人差し指の骨が接する部分を探ってみましょう。人差し指の骨側のくぼみを圧します。痛気持ち良く感じるかもしれません。

2. このとき、呼吸がポイントです。息を吸うよりも吐く方をゆっくりとしたペースで行うように意識します。10秒間くらいかけるつもりで、深呼吸を行いながら合谷を圧しましょう。

 

■気持ちを落ち着かせたい、疲労感・緊張感が強いときに効果的なツボ『労宮』+呼吸
イライラした時、すぐに圧して気持ちを落ち着かせましょう

イライラしたとき、すぐに圧して気持ちを落ち着かせましょう

1. 手で軽くグーをつくるように握った際に、中指と薬指の先が当たる手のひらの中間点に『労宮』があります。

2. 反対側の親指を当て、指先に向かい圧します。このときも、呼吸は『合谷』の「2」と同様に意識してみましょう。

 

胸の苦しさや呼吸がうまくできない感覚が生じていると不安感が増してしまうことが多いのですが、吸気に対して呼気を倍の速度にして、ゆっくり長く息を吐くように繰り返していくと、徐々に落ち着いていきます。症状が無く調子が良いと感じるときでも、その日の疲れはその日のうちに癒やすことで、肩こり・首こりも悪化せず、その後の予防にもつながります。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。