写真撮影/写真撮影の基礎知識

【生活彩るカメラ術9】 花・植物を印象的に撮るコツ(2ページ目)

花の写真を撮ることは多いと思いますが、写真ごとに違いを持った写りに仕上げることは難しいものです。見慣れた被写体であるだけに、決まり切った撮り方に落ち着いてしまいます。それを踏まえて、今回は植物をより印象的に撮るヒントをご紹介しましょう。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

背景からの光で花を浮き上がらせる

植物撮影

「順光」で撮られた花の写真。花に限らず撮影の基本形となる光の当たり方。


「逆光では写真はきれいに写らない」、これは特に写真を趣味にしていなくても一般的によく言われることですが、必ずしもきれいに撮れないわけではありません。

ここでは逆光も含め、背景から当たる太陽光を利用して、花の印象度を上げる撮影方法にトライしていきます。

通常では撮影している背後や上部から太陽光が差し込んで、被写体の花が照らされている状態で撮ることが多いことでしょう。この光の当たり方は「逆光」に対して「順光」と呼ばれ、写真が最も撮りやすい光の当たり方です。

しかし、ここでは印象度を変えるために少しチャレンジしていきます。

レンズに直接太陽光が差し込むような逆光では撮りにくいのですが、被写体の花の背後に光が当たる状況であれば撮影に利用できます。

被写体の背景に光が差し込んでいれば、それがパックライトになり花を浮き上がらせるように見えてきます。この状況を活用すると順光とは違った花の写真が撮れます。

植物撮影

直射日光が入る逆光の状態で撮影。逆光も使い方次第では被写体を際立たせて撮ることが出来る。


植物撮影

真上から当たる太陽光が背景の水草に反射。バックライトは、被写体の存在を浮き上がらせて見せてくれる。この光の当たり方を撮影に利用したい。


写り方は光の当たる状況によっても変わりますが、花の輪郭がはっきりして見えてきます。完全な逆光ではないので花全体もある程度の明るさで写っています。

この撮影方法は、光の当たり方を日頃からよく見極めているとシャッターチャンスに気が付きやすくなります。またレンズを向ける位置を変えていくことで光の位置を変えることができます。様々な角度から被写体を見るようにすることも大事です。

これまで同じような花の写真ばかりしか撮れてないという場合は、これらの撮影ポイントを活用してみてはいかがでしょうか。


 


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