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平均は73万4434円?ボーナスの賢い使い道は

多くの企業が決算発表を行い、軒並み業績回復、過去最高益といったニュースが流れています。4月にベースアップがあった企業も多くありましたが、サラリーマンが今一番気になるのは、夏のボーナスですね。いったいウチの会社は、ボーナスをどのくらい増やしてくれるのかと皮算用している人も多いことでしょう。今年の夏のボーナス、どんな使い道が賢いやり方なのか、考えてみましょう。

伊藤 加奈子

執筆者:伊藤 加奈子

貯蓄ガイド

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東証一部上場企業の平均は73万4434円

ボーナスの賢い使い道は?

ボーナスの賢い使い道は?

ボーナスの見込み額などの調査はいろいろありますが、東証一部上場企業122社への調査データが、一般財団法人労務行政研究所から発表されましたので、今回は、このデータをご紹介します。


○2015年夏季賞与・一時金の平均金額(対前年) 2014年夏実績

全産業   73万4434円(3.0%) 71万3096円
製造業   75万1338円(2.6%) 73万1989円
非製造業 68万4812円(4.1%) 65万7637円

平均月数  2.44カ月
製造業     2.48カ月
非製造業   2.24カ月


2年連続の増加で、2008年のリーマンショック後では、最も高い金額という結果になっており、2007年の金額が74万3380円でしたから、ほぼこの水準に戻ったという状況です。

金額では自動車が99万7861円と最も高く、次いで、その他製造が84万1251円、化学83万8115円、ゴム75万3794円、非鉄・金属74万7165円となっています。対前年比でみると、ガラス・土石が7.9%、建設7.7%、商業5.2%と高い伸び率を示している一方、情報・通信はマイナス0.2%と業種によって、大きく差が開いた格好です。

ボーナスからも先取り貯蓄をすること

今回のデータは上場企業ということもあり、あまりのボーナスの額に驚かれているかもしれません。ほかに、みずほ総合研究所の見通しでは、事業規模5人以上の民間企業で37万7742円(対前年1.9%)、三菱UFJリサーチ&コンサルティングでも、同じく37万7220円(対前年1.8%)との見通しを出しています。こちらのほうが、実感値としては近い人も少なくないでしょう。いずれにしても、長く続いた不景気から一歩脱出して、2年連続でボーナス支給額UPは朗報でしょう。

こうなると、夏のボーナスの使い道をあれこれ考え、あと少し!と支給を待ちきれないわけですが、せっかくのボーナスを有意義に使うためのポイントを考えてみましょう。

まずは貯蓄。貯蓄の王道である先取り貯蓄をボーナスでも実践しましょう。いろいろと使う予定はあるとしても、ボーナスの1割など、最低限これだけは貯蓄しようと決め、支給されたら、すぐに生活用口座とは別の口座に振り替えましょう。とはいえ、相変わらず預金金利は低いまま。どこに預けるのがいいのか悩ましいところです。

ポイントは、いつもの口座から分けておくこと。勤務先で財形貯蓄をしているなら、ボーナス時の積み増しをするのが確実です。財形貯蓄をしていないなら、給振口座で使っている銀行の定期預金でも構いません。金利差を気にするよりは、まずは使いすぎを防ぐために、貯蓄分をすぐに預け替えすることが大切です。給振口座に預けっぱなしと言う人は多く、いつの間にかなくなっていた、何に使ったのかわからない、結局、大型家電を買ったぐらいで、ボーナスは残らなかった、というのでは、やはり貯蓄は増えません。

この時期、各金融機関ではボーナスキャンペーンを実施しますが、地銀のインターネット支店の定期預金にも注目したほうがオトクです。もしも地銀が給振口座になっているなら、その地銀にネット支店がないかをチェック。窓口、店頭での取引よりも金利は常に高く設定されています。新たに口座を作る必要はありますが、同じATMなどが使えるので、利便性で心配する必要はありません。

取引銀行にネット支店がなければ、金利や預入金額で銀行選びをすればOKです。地銀だと縁もゆかりもないので、不安に思うかもしれませんが、基本的は元本1000万円とその利息までは預金保険の対象なので、リスクについては心配の必要はありません。

常時、高金利の地銀インターネット支店としては、香川銀行セルフうどん支店、愛媛銀行四国四十八カ所支店、荘内銀行わたしの支店、トマト銀行ももたろう支店などが挙げられます。銀行によっては、預入金額が100万円と高額になるので、これまで預けていた定期預金などと合算して、新規に預けるなどの工夫は必要です。

赤字解消、家計の立て直しをボーナスで

実は、貯蓄の前にやっておくべきことがある人がいます。それは赤字や借金を抱えている人。自営業者などの場合は、毎年確定申告や決算があり、1年の収支結果を確認し、問題があれば修正する機会があります、しかし、サラリーマンの場合は、それがありません。1年に1回、収支を計算し、いくら貯蓄できたのか、使いすぎの項目はないかをチェックしている人は別ですが、毎月家計簿をつけている人でも、年間で収支を確認している人は案外少ないのです。

4月の新年度を機に決算をするのもいいでしょう。でも新年度に入ると何かと物入り。固定資産税の支払いや自動車税の支払いもこの時期にやってきます。子どもがいれば学校にかかる費用の支払いもあります。家計が崩れがちなのは、こうした特別支出がかさむからです。

ちょうどボーナスがでる6月には家計も安定してきますから、このときに、ボーナスで家計を調整するのです。赤字や借金があれば、ゼロに戻す。この先1年で出費が見込めるものがあれば、予算組みして取り分けておく、こうした調整をしておけば、家計の赤字を防ぎ、安定させることができるのです。

ここまでやってはじめて、余裕資金が残れば、ちょっと贅沢をしてみるのもいいでしょう。投資を始めてみるのもいいでしょう。要は、ボーナスの使い方は、家計にとっての優先順位をつけて、確実に貯蓄を取り分けておくことが大事なのです。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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