はじめてのお茶会で慌てないための5つのポイント
お茶会での服装のマナー
<目次>
その1:服装は清潔感のあるものを
茶道のお茶会では、絶対に和服でなければならない!という絶対的な決まりはありません。洋服でも結構ですが、あまりにもカジュアル過ぎたり、露出の多い服装は避けましょう。 また、道具を傷つけるおそれがあるため、腕時計やアクセサリーも控えるのがいいでしょう。さらに、女性は口紅がお茶碗にべっとりとついてしまう恐れがあるので、メイクを濃くせずにナチュラルにするといいです。香水はお茶会での香にも影響を与えるので、控えるように心がけることも必要です。
その2:白い靴下か足袋を用意
実は茶道には足袋か白い靴下をはく必要があります。私が学生時代に稽古した時は学生服だったのですが、予備に毎回、白い靴下を持参していました。なぜ足袋や白い靴下が必要かというと、それは、日常の雑念を消して、清浄と緊張感を得る効果があるとされているからです。
茶道の精神である「和敬清寂」の「清」につながるこの足袋や白い靴下は茶道にはかかせないものなのです。
ぜひ、着物であれば白足袋、洋服であれば白い靴下をご用意ください。
その3:持ち物は最低限でも3つ
茶道に必要な持ち物は、本来7つあります。「扇子(せんす)」、「帛紗(ふくさ)」、「古帛紗(こぶくさ)」、「懐紙(かいし)」、「楊枝(ようじ)」、「楊枝入れ(ようじいれ)」、「帛紗ばさみ(ふくさ)」の7つです。しかし、そこまで揃えることが難しいということであれば、最低限「扇子(せんす)」、「懐紙(かいし)」、「楊枝(ようじ)」の3つだけあればなんとかなります。
お茶会によっては、お菓子が運ばれてくると共に「懐紙(かいし)」と「楊枝(ようじ)」がついてきますが、すべてのお茶会がそうであるとも限りません。
急遽、ということであればこの「扇子(せんす)」、「懐紙(かいし)」、「楊枝(ようじ)」の3つのアイテムは揃えておきましょう。
最近では、「扇子(せんす)」、「懐紙(かいし)」、「楊枝(ようじ)」も100円ショップで揃えることもできるので、探してみましょう。
その4:正客(しょうきゃく)と次客(じきゃく)と末客(まっきゃく)にならない
はじめてのお茶会の場合は、正客(しょうきゃく)と次客(じきゃく)と末客(まっきゃく)にならないということがポイントです。まず、正客(しょうきゃく)というのは、お茶会の中で一番の最上位のお客様のことを指します。上座に座ってその他のお客様の代表としてもてなしてくれる亭主(ていしゅ)と挨拶をしたり正客ならではの作法が求められます。
次に次客(じきゃく)というのは、正客の隣に座るお客様のことです。こちらもその他のお客とは少し違った作法が求められます。
最後の末客(まっきゃく)というのは下座に座り、他のお客と違って様々な役割があります。
ですので、はじめてのお茶会で作法に自信がない場合は、正客(しょうきゃく)と次客(じきゃく)と末客(まっきゃく)にならないということがおすすめです。もしこのような役割を誰かにすすめられても、はっきりと「実はお茶会ははじめてなんです!」と言うことも大切です。
その5:周りをよく見て、合わせる
お茶会ははじまったら、周りを良く見ることです。実は、流派によってお茶会でのおじぎの仕方や作法が多少異なってきます。ですので、周りがどんな風におじぎをして、どんな風にお菓子を食べるのか、などできるだけ周りと合わせましょう。
特に緊張して頭が真っ白!ということになっても、自分の右隣の人の真似をすればいいんだ、ということが頭に入っていれば乗り切れます。
実は流派が違うと作法も違ってくるので多少の間違いがあっても構いません。怖がらずに、堂々とその場を楽しむ気持ちになってのぞみましょう。
いかがでしょうか?この5つを頭に入れておけば、お茶会はほぼクリアできると思います。
私自身も様々なお茶会に参加させていただき、いろんな失敗やいろんな学びを得ています。時には、お互いを知らない同士であっても、茶道に精通している方が茶道の作法が分からずに戸惑っている方へその場で教える、といった助け舟を出すこともあります。
「知らない」ということは怖いことかもしれませんが、それを乗り越えることで新しい学びや何かのきっかけになります。
百聞は一見にしかず、ぜひお茶会に参加してみてくださいね。
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