企業価値とは何か?
投資のスタンスが人それぞれだということはこれまでも記事にしてきましたが、今回は「企業価値」をテーマに考えてみようかなと思います。会社はたくさんあるが、それぞれの「企業価値」を見つけていこう。
企業価値といって一番最初に思い浮かぶのは「時価総額」です。これは発行澄み株式数×株価で計算ができるもので、単純に市場が決めている株価によって日々動きます。
ただし、時価総額は株式という視点で見ているものなので、いってみれば部分的なもの。企業の市場価値は?ということになると、また違った考えになってきます。
企業の市場価値を計算する方法としては、以下の計算式があります。
企業価値 = 時価総額+有利子負債
※有利子負債とは銀行からの借入金や社債など、利息の支払いをしなければならない負債のこと。
結局、時価総額がキーワードとなるのですが、果たしてこれだけでいいのか?という、一抹の不安も残ります。というのも、株価は投資家の心理状態や相場の状況にもすごく影響を受けてしまうので、企業価値を正確に示せるのかというと、ちょっと疑問が残ってしまうのです。
しかも、「時価総額といわれても…」とか「有利子負債って…」と、なんだかよくわからないし…。というのが正直なところ。
企業価値の判断は様々
「企業価値」と一言で言っても、投資をはじめたばかりの人やこれからはじめようとしている人にとっての企業価値と、専門家が考える企業価値には、ちょっと違いがあるような気がしています。そもそも、お金を出して投資をする理由は、利益を得たいということもありますが、一方でもっと違う価値観も存在しているはずです。その代表的なものが、株主優待。
たとえば、この会社の株を買って持っていれば、通常では売られていないものが手に入る、つまり非売品のおもちゃがもらえるということに価値を見出す人は、株価が上がって利益が出るという概念はさほどありません。それよりも、ただ単に「非売品のおもちゃ」に意識が集中していることになります。
あるいは、自分が普段使っているお店かだからという理由で株を買うこともあるかもしれません。さらには、長い目で見たら10年後も20年後も存続して欲しいから、社会性がある会社だからということもあります。そういう、いってみれば「応援」のような感覚で投資先を探してもいいと私は思っています。
つまり、個々人によっていろいろな「企業価値」が存在をするのだから、それをベースにしてもいいのではないか?ということです。