売上と営業利益、株価にどう影響する?
売上と営業利益の株に与える影響を3つのパターンから考えてみよう |
1. 売上が伸びているのに営業利益が落ち込むケース
2. 売上は伸びていないのに営業利益が伸びているケース
3. 売上は下降、営業利益も落ち込んだが経常利益は伸びたケース。
1は業務拡大で販売広告費などを増やしているケースなどが当てはまり、一般的に言って株価は下がります。ヤマダ電機などもこうゆう一時的な利益の減退、株価の低迷、という時を経て成長してきています。
2はリストラで経費削減したケースで株価は上昇していきます。今日本の企業は、数年前のリストラ効果と同時に売上も予想以上に増加した結果、好決算となっており日本の株価が上昇してる大きな要因となっているのです。
3は本業は芳しくないが財テクが上手くいったことによって収益が上昇したケースで、株価は一時的なものとして評価されず株価はあまり上昇しません。これは80年代後半の日本のバブル末期はまさにこうゆう企業が多くなりました。
キャプションキャプション |
ケース | 売上 | 営業利益 | 経常利益 | 株価 |
1 | ↑ | ↓ | ↓ | ↓ |
2 | ↓ | ↑ | ↑ | ↑ |
3 | ↓ | ↓ | ↑ | ↓ |
このように基本的な会社の動きと会計数字、株価の動きが結びつくかどうかが重要です。色々なケースで理解を推し量ってみてください。簡単に結びつかなければ当サイトを通じて学んでいけば今までの銘柄選択と大きな違いが出てくるはずです。
上のケースをご覧いただければお分かりになると思いますが、営業利益と株価は基本的にはリンクしているはずです。つまり営業利益が伸びていけば株価も上昇しているはずです。もちろん仕手の関与やM&Aなどの需給要素で動くケースもありますが、基本を抑えることが重要です。この株価と営業利益の関係は期間を長くとるほど強い相関があります。ですから中長期投資では特に営業利益の分析が重要なのです。
銘柄選択能力を飛躍させるには?
テクニカル分析をするにしても、ファンダメンタルズ分析をするにしても、どの銘柄を分析の対象にするかは非常に重要です。どんなに詳細な分析をしたとしても、「よく走らない馬」では仕方がありません。良く走る、つまり株価の動きが良い銘柄であればあるほど、チャート分析等も最大限に活きてきます。その「良く走る馬」を見つけるのに最も早い近道が、この営業利益の伸びが高い企業ではないでしょうか?業績とは関係なく材料で動いている銘柄や仕手株の類は、株価の上昇は結局は長続きしません。そうゆう短期的な株価の動きに一喜一憂するような投資から一歩進んで、営業利益の動向、つまり本業が順調に拡大しているかどうか、営業利益が拡大しているかどうか、により目を向けることが銘柄選択能力を飛躍させる大きな第一歩となるのです。
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