ケニアの世界自然遺産、ナクル湖国立公園

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フラミンゴが多いときはピンク色に染まる湖畔。現在は数を減らし10万羽ほどが見られます


ナクル湖は2011年、“グレートリフトバレーの湖沼群”として、世界自然遺産に登録されました。グレートリフトバレーとはアフリカ大陸を縦に走る地溝帯で、その谷底には幾つもの湖が点在しているのですが、そのうちナクル湖、ボゴリア湖、エレメンテイタ湖の3つが、世界遺産に登録されました。

いずれの湖もミネラルを多く含んだアルカリ湖。フラミンゴの生息地として知られ、特にナクル湖は多くのフラミンゴが飛来してくることで、人気の観光地となっています。小さな国立公園ですが、フラミンゴの他にも数多くの水鳥や哺乳類が暮らしていて、様々な自然を凝縮して見られるのがナクル湖国立公園の魅力です。湖を囲んだ国立公園内の見どころをご紹介します。

450種の野鳥が暮らすナクル湖

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中心の白く大きいのがオオフラミンゴ、ピンク色がコフラミンゴ。手前の小型で白いのはコフラミンゴの幼鳥


ナクル湖には大型で体色が白いオオフラミンゴと、小型でピンク色のコフラミンゴの両方が見られます。アルカリ性の湖水がフラミンゴの主食である藻を育てることが、この湖に多くのフラミンゴが集まる所以となっています。多いときは100万羽も集いますが、その数は季節等によって変動し、近年は10万羽ほど。湖水の汚染や増水などが原因で、数を減らしています。

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ナクル湖畔のモモイロペリカン

フラミンゴの他にも、モモイロペリカンやアフリカトキコウなどの水鳥やシギ、チドリ類、また猛禽類なども多く生息しており、国立公園内で観測されている鳥はおよそ450種。特にヨーロッパが冬の時期には、コウノトリなどケニアで越冬する渡り鳥がやってきているため、バードウオッチャーにはお勧めの季節です。

湖畔の森と草原

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湖畔の森に生息するクロシロコロブスは、マサイマラやアンボセリでは見られません


湖の南側には黄色い幹が特徴的なアカシア“イエローフィーバーツリー”が群生しています。ここは霊長類の生活圏。車で森の中に突入すると、きっとヒヒの群れに取り囲まれるでしょう。ヒヒは比較的地上での生活を好みますが、木の上の方からなかなか降りてこないのがクロシロコロブス。ドライブ中は木々の上の方にも注目してみましょう。クロシロコロブスの群れが見つかるかもしれません。また高い枝には、ワシ、タカ、フクロウなどの猛禽類も見られます。

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水場を好んで生活するウオーターバック

木々が少なく開けた草原ではバッファローやシマウマ、イボイノシシなど哺乳類にも多く出会えます。水辺で生活するウオーターバックはその代表。敵に追われると水に逃げ込むワザを持つ、ちょっと変わったレイヨウ類でナクル湖畔の主です。もちろんブチハイエナやジャッカルなどの肉食獣も生息。ライオンも僅かですが生活しています。

ナクル湖を見渡せる展望台

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ナクル湖畔。ピンクに見えるのがフラミンゴ


国立公園の西側にある“バブーンクリフ”と呼ばれる丘は、湖を見渡せる展望台になっています。頂上までは車でアクセス可能。湖にフラミンゴが多い時期であれば浅瀬がピンク色に染まり、湖岸はアルカリ性湖水の塩分で白く染まっているのが一目で分かるでしょう。

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木の実を採食するために、木に登ることもあるイワハイラックス

展望台付近は険しい岩壁になっていて、このあたりには岩場を住みかとするイワハイラックスがウロチョロしています。体長30センチほどの一見ネズミのような小さな動物ですが、分類的にはゾウの近縁とされる変わった動物です。遠景の湖ばかりでなく、足元にも目を向けてみると、きっと見つかりますよ。


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