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お財布も安心!円安を乗り切る海外旅行節約のコツ

海外旅行には頭痛の種である円安。円安では基本的に海外旅行費用がかさみますが、それは避けたいところ。なるべく損を減らし、少しでも懐を痛めずに済ませる防衛策をご紹介します。

中原 健一郎

執筆者:中原 健一郎

海外旅行ガイド

円安とは

円安とは、英語で言うと「Weak Yen」、直訳すると「円弱」、つまり日本円の価値が外国通貨に対して相対的に下落することを言います。具体的にみると、1ドル100円前後だった2016年11月初頭に比べれば、12月初めの1ドル約115円という水準は円安。トランプ大統領当選後のわずか1か月で約13%の下落です。

また中期的に見ると、円の最高値1ドル75円を記録した2011年秋に比べれば、2017年初頭の1ドル115円前後という水準も円安。およそ5年前と比べると、円の価値がドルに対して65%、約3分の2になってしまったということです。

今までアメリカで「3」買えたものが、「2」しか買えなくなってしまった。これは海外旅行においては大きな痛手ですね。逆にアメリカ人(ドルの保有者)にとっては円高の時は日本で「2」しか買えなかったのが、今では「3」買えるようになったわけですから、訪日旅行者が近年過去最高を更新しているのもうなずけます(2016年現在)。

もう一度言いますと、為替相場において円の価値が下がっているのですから、円安の時には基本的には海外旅行の出費増は避けられないということになります。ただ、それでも何か巧い手はないか考えてみるのも無駄ではありませんよ!
 

対策その1 対ドルで通貨が安くなっている国へ行く

世界には円だけでなく多種多様な為替取引が存在する

世界には円だけでなく多種多様な為替取引が存在する

為替相場というと、真っ先に思い浮かぶのが円とドルのレート、円とユーロのレートなどだと思います。もちろん世界の主要通貨である日本円の取引量は海外の為替市場においても大きな位置をしめているのですが、当然ながら為替取引というのは対日本円ばかりではありません。スイスフランと英ポンド、カナダドルと中国元など様々なものがあります。ちなみに、世界でもっとも取引量が多いのはやはりドルとユーロの取引です。

しかし、日本で円安といえば、実質的に世界の基軸通貨であるドルに対して安くなることを指します。したがって、日本円と同じように対ドルで通貨が下落している国なら、円安分が相殺されて相対的にお得な旅行が可能と言うこともできるのです!
 

2017年は引き続きユーロ圏、イギリスが狙い目!

ここ数年、国際為替市場では大きなトレンドが発生しています。対円でのレートだけを見ているとなかなか気付きにくいですが、実は最大の取引量を誇るドルとユーロの為替相場において、ユーロが対ドルで歴史的な安値を続けているのです!
 
2014年から対ドルで値下がりを続けているユーロ

2014年から対ドルで値下がりを続けているユーロ

2014年の5月には1ユーロが1.4ドル近くまで上がったのを最後にこの3年近くほぼ一貫して下落し、今年2017年の年明けに1ユーロ1.03ドル台まで下がりました。これはユーロの価値がドルに対して約4分の3になったということになります。来たるべき1ドル=1ユーロ時代の到来を予感させる出来事です。

英ポンドも同様にドルに対して下落しており、2014年7月の1ポンド約1.7ドルから今年2017年1月には約1.2ポンドにまで約30%下落しています。

ユーロ/ドルの為替チャートはこちら

ポンド/ドルの為替チャートはこちら

一方でスイスフランなどは相変わらずの高値の水準を維持していますし、ドルと半ば固定レートの中国や香港などは残念ながらお得感が感じられません。

こんな風に見ていくと、今相対的にお得な国はどこかということが見えてきます。少なくとも、2017年はイギリス、ユーロ圏方面がお得! という傾向が続きそうな気配です。


次ページは、対策その2とその3!
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