低い給与、長く働けない職場。将来が不安です……

給与が少なく、人並みの生活が難しい

給与が少なく、人並みの生活が難しい

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、頑張って生活がやっとという33歳の契約社員の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんが担当します。
※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)


■相談者
「宝くじ当たれ」さん(女性/契約社員/33歳)
宮城県/賃貸住宅

■家族構成
一人暮らし

■相談内容
貯蓄もなく、長く働けず将来が不安です。節約も、思いつくことはいろいろやっています。食事は毎日3食自炊。コンビニ・外食は年に数回。服や装飾品はここ10年ほど買っておらず、旅行も社会人になってから行っていません。クルマは通勤に必須のため手放せません。両親は他界し、母方の親戚しか残っていません。賃貸住宅も、格安物件は被災者優先なので、なかなか見つかりません。結局、生活費が足りず、休日はバイトをしています。

■家計収支データ
「宝くじ当たれ」さんの家計収支データ

「宝くじ当たれ」さんの家計収支データ



■家計収支追加データ
(1) 収入と労働時間について
「10万円」は社会保険料、税金等を引かれた手取額。ボーナスはないが、残業代はつく。労働日数は約月20日、労働時間は月200~220時間。バイトは土日の2日間で10~19時間、平日もときどきしている。

(2)職場環境と就職活動
職場は女性が多く、環境も良いので長く勤めたいが、職種的に長く働けず平均2~3年、10年で定年と言われている。勤務している人は、主に夫の収入で生活するパート感覚。転職活動もしているが、ほぼ書類で落ちている。

(3)保険について
医療保険/本人(入院保障5000円)=保険料1000円

(4)趣味・気分転換について
寝ることが趣味になっている。遊びに出掛けたり、何か他のことをする時間も余裕もなく、常に疲れていて眠いため。

■FP深野康彦からの3つのアドバイス
アドバイス1 正社員よりも、現状より収入の多い仕事に就くことを優先すべき
アドバイス2 土日は休める環境を整える
アドバイス3 100万円貯めて、東京で就活も選択肢のひとつ
 

アドバイス1 正社員よりも、現状より収入の多い仕事に就くことを優先すべき

今回のご相談を拝見して、まず思ったのは、あまりに給与水準が低いということ。宮城県の定める最低労働賃金は時給710円(※)です。はたしてそれに達しているのでしょうか……。

正社員を目指したいというお気持ちもよくわかります。もちろん、今まで同様、目指すのは構いません。しかし、現時点で優先すべきは今の勤務先より収入の高い仕事に就くことだと思います。

家計を見る限り、十分切り詰めています。切り詰め過ぎ、といった方が適切でしょう。そうしなければ生活できないのであれば、まずは収入にこだわってください。パートでも、契約社員でも、派遣会社に登録してもいいと思います。そして、毎月1万円でも2万円でも貯蓄できる給与を手にしてから、再び、正社員を目指すことは決しては遠回りだと思いません。

給与水準は別として、今されている仕事の内容は気に入っているようにも感じます。しかし職種にこだわるより、あくまで自分ができる範囲の職種で、今は収入が優先されるべき。現在の職場もそう長くは働けないということですので、それをいいキッカケされてはどうでしょう。
 

アドバイス2 土日は休める環境を整える

相談者の場合、第一に心配なのは、健康面です。土日にアルバイトをしているため、絶えず疲れていて、時間があれば家で寝ているとのこと。まだ若いですから体力もあるでしょうが、そういう生活は長続きしません。いずれ身体を壊してしまいます。

平日に仕事をして、土日はゆっくり身体を休める。あるいは自分の楽しみに使う。そのために収入をしっかり得る。いわば、もっとも基本的な環境をいち早く整えることが重要です。
 

アドバイス3 100万円貯めて、東京で就活も選択肢のひとつ

これは、ご本人の希望に沿っているかどうかわかりませんが、個人的には東京で就職活動をされてもいいのでは、と思います。当然ですが、宮城県より求人件数は圧倒的に多いですから、働き方の選択肢もいろいろ増えるのではないでしょうか。

家賃も都内から外れて、千葉や埼玉から通勤すれば、十分安い物件はあります。クルマが不要になりますから、その分、家賃に充てられるでしょう。

ただし、そのための資金が必要になります。東京で仕事を探す期間、さらには就職できても当座の生活資金は手元になくてはなりません。最低3カ月分の生活費+引越し費用、交通費等で50万円~60万円。しかし、それで貯蓄が底をついても困ります。それも考慮すれば、少なくとも100万円貯めてから、ということになりそうです。

頑張っても報われないこともあるでしょうが、前向きな気持ちを失わないことが大切です。幸い、景気全体は今年~来年と上向き傾向が続くと予想されています。就職環境もいい時期となっていきます。

それと、ペンネームの「宝くじ当たれ」。もちろん、軽い気持ちで付けられたと思いますが、一攫千金を手にできるのは限りなく低い確率です。神頼みはしない方が無難ですよ。

(※)宮城県内の事業所で働くすべての労働者(契約、臨時、パート、アルバイトを含む)が対象。平成26年10月16日より効力発生

教えてくれたのは……
undefined

 

深野 康彦さん
業界歴26年目のベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。




取材・文/清水京武 イラスト/モリナガ・ヨウ

【関連記事をチェック】
40歳独身女性、月収12万円。老後の備えをどうすべき?
収入11万、貯金10万円の貧困女子。貯金を増やすには?
手取り収入15万円の30歳正社員。老後が不安です
40歳、月収10万円。親の買い物依存で家計破綻しそう
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。