W3Cについて
HTML5を解説するにあたって、先ずは国際規格のW3C(ダブリュースリーシー)についてのお話を進めていきます。このW3Cとは、World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進するために設立された標準化団体、非営利団体の略称です。
W3Cに準拠したWebサイトは、この基準を満たしている高品質の証であるとともに、検索エンジンも理解しやすいことから、SEOにも欠かせない基準項目のひとつとなっています。
HTML5がW3Cの勧告へ
2014年10月下旬、HTML5がW3Cの勧告となりました。かなり前から、新しい技術としての発表はありましたが、正式勧告とはなっていませんでした。その背景としては、大きな変更が伴ったことや、仕様をきちんと固めるまでに、十分な時間が必要だったことが、理由として挙げられます。
今回、HTML4.01からHTML5への変更に伴い、追加された新要素もありますので、代表的なものも、後ほどご紹介していきます。
HTML5とSEOの関わり
HTML5では、意味を持つセマンティックが、さらに強化されることとなりました。例えば、今までページ上部のエリアでは、そのエリアの意味づけとして、<div id="header">と名付けて使用する方が非常に多かったのですが、これをそのまま<header>として用いることで、マークアップを行う制作側の意図としてだけではなく、見た側の共通認識としても、ページ内部の「イントロダクション(前置き)」であることを指し示すことができるようになりました。
※これはmeta情報等を記述する<head>とは異なります
■HTML5における新要素の例
このような業界事情から、このセマンティックが、SEO(アルゴリズム)の比重により大きく関わってくるのではないかと予想します(現況、新要素については、順位への影響は考えにくいですが……)。
つまり、マークアップという細部の作業の段階からSEOに拘った記述方法が、今後より一層求められることになるでしょう。
>>次のページでは、他の新要素についても、少しご紹介していきます。