日経平均はなぜ上がり続けるのか?
上昇を続ける日本株。当面は下がりそうで下がりにくい相場が続く!?
しかし、この株価上昇はやや異常とも言える過熱ぶりです。たとえば、2015年3月20日(金)時点での信用評価損益率の乖離幅を見ても、損益は売り方-13.66%に対し、買い方僅か-4.19%と、両社の差が9%を超えるほどに拡大しています。これは過熱を示唆しており、大体このあたりが天井になるということも多々見られてきました。 相場を長くやっている人ほど、そろそろ株価調整があるのでは?と考えてしまうのが今の相場状況だと思います。
まだまだ日本株を買えていない投資家が多い
一方、米国では短期的な流れが変わったようにも見えるところです。3月18日(水)のFOMCで早期利上げ観測が後退すると、上昇を続けていたドルインデックスが調整し、逆にこれまで軟調だった米国株や商品価格が反発しました。ドル円の為替相場も119円台にまで戻っており、日本株にとってはやや逆風が吹いてきた感じです。テクニカル的には、3月19日(木)に日経平均が68円安と最近では珍しくある程度下がった日に東証一部売買代金は5千億円も増加し、「売り勢力拡大」のサインが久しぶりに見られました。更に3月20日(金)は84円高と反発したものの、売買代金は1割近く減少しました。これらは久しく見られなかった弱気を示すパターンです。
しかし、週明けの3月23日(月)は、売買代金は減少したものの194円高と続伸。日経平均は2万円が目前となりました。では、どうして日経平均はなぜ上がり続けるのでしょうか。1つには年金の強力な買いがあります。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ変更はまだ道半ばであり、その他の年金もそれに追随。これに加えて年金の買いで押し目なく上昇してきたために、日本株を十分に買えていない投資家が多く、下がったら買いという姿勢の投資家がまだまだいるのでは推測されます。
中長期的にはともかく、しばらくは何かのキッカケで調整があっても、すぐにこれらの投資家が買いを入れ、下がるようで、なかなか下がりにくい相場展開が続く可能性があると思います。
参考:日本株通信
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