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北陸新幹線開業で新設「新高岡駅」ってどんな駅?

北陸新幹線が開業し、順調に観光客が伸びている富山県。開業とともに県西部には新高岡駅が新設されましたが、この駅には一体どういった特徴があるのでしょうか? 世界遺産の五箇山合掌造りや国宝の瑞龍寺、氷見や新湊の漁港への玄関口となる新高岡駅についてまとめます。

坂本 正敬

執筆者:坂本 正敬

黒部・立山ガイド

新高岡駅は伝統工芸のギャラリーが特徴的

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駅前の芝生も美しい新高岡駅


最初に基礎的な情報をまとめますが、新高岡駅には北陸新幹線の速達タイプ「かがやき」が一部を除いて停車せず、停車駅タイプ「はくたか」と金沢とのシャトルタイプ「つるぎ」が停車します。かがやきが通過する際は風圧などが強く危険なので、決してホームの柵から身を乗り出さないでください。

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高岡周辺の伝統工芸品のギャラリーも併設


さて、この新高岡駅、最大の特徴は「伝統工芸のギャラリー」だと言えます。

そもそも新高岡駅のある高岡市は伝統工芸が盛んで、加賀藩の2代目藩主、前田利長が1611年に7人の鋳物師を呼び寄せ、生活用品を作らせたという歴史を持ちます。最初は鍋や農具を作っていた鋳物師たちも、そのうちに仏具や仏像などを作るようになり、次第に町全体が鋳物の町として発展していきました。

19世紀に入ると、白崎善平(ぜんぺい)や関沢卯市(ういち)などの銅器の名工を輩出するようになります。第二次世界大戦後も発展を続け、現在では全国の9割の銅器を製作する土地に成長しました。例えば全国の寺院にある釣り鐘のシェアは、8割にも達するとか。

また、高岡には銅器のみならず、1975年に国の伝統的工芸品として指定を受けた、400年以上の歴史を誇る漆器の文化もあります。

新高岡駅から少し足を伸ばせば、同じく1975年に国の伝統工芸品の指定を受けた井波彫刻、1978年に国の伝統的工芸品の指定を受けた庄川挽物木地(しょうがわひきものもくじ)もあります。そうした伝統工芸品の展示スペースが設けられているのですね。
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国の伝統工芸品に指定を受ける井波彫刻。実際に購入も可能


ギャラリーにはコンシェルジュが待機しており、展示品には値札も付いているので、気に入った作品があれば購入も可能です。伝統工芸に現代的なデザイナーの感性がプラスされた若者向けの作品もたくさんあるので、ぜひとも立ち寄ってみてください。
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売り場の規模こそ小さいが、お土産物も充実している


○新高岡駅

住所:富山県高岡市下黒田1790-2
主要サービス:みどりの窓口(5時50分から23時30分)、みどりの券売機、 駅レンタカー、こども110番の駅、パーク&ライド可、駅スタンプ、コインロッカー

次のページでは、新高岡を拠点にした周辺観光地への交通手段を紹介します。

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