「フラットタイプ・1LDK」の間取りの見方
一方、1層で構成された住戸は「フラットタイプ」と言います。ワンルームや○+LDKと表現されるマンションやアパートメントの多くは、このフラットタイプに分類されます。フラットタイプの1LDK、約45平米の間取り図です。これも前ページと同じ綱島にある「メメント」というアパートメントです。
■フラットタイプ1LDKの間取りの例
この物件で、注目したいのは、「クローゼット」そして玄関から繋がるテレビ台までの収納とデスク。そして、建物の面積には含まれていない4帖の「ウッドテラス」とベッドルームから見える植栽です。
この3枚扉、奥行き80センチの収納に注目。服だけでなく、かなりの「モノ」たちをしまうことができるクローゼット。左手にコンパクトなデスクがあります。窓下のテレビ台の下も収納という徹底ぶり。
モダンデザインの「メメント」の外観。壁面の凹んだ部分にウッドテラスがあります。目隠しにもなる植栽もチェックポイント。
収納が充実した物件ならば、チェストやシェルフなどの家具を新たに購入する必要がなく初期費用も抑えられます。また、家具を減らすと部屋も広く使えるのでコーディネートの幅も広がります。
リビングにミッドセンチュリーデザインの家具を配置して撮影。椅子好きの方々にはおなじみのジョージ・ネルソンの「マシュマロチェア」やイームズの「シェルチェア」との相性もバツグン。左のテレビ台は腰掛けても可。この段差を通ってウッドテラスに出ることができます。
間取り図をみるときには、こうした「付加的な空間」にも注目しましょう。
ワンルーム・1Kなどの場合は「遊びごころ」も大切です!
「フラットタイプ」でも一人暮らしの場合は、いわゆる「ワンルーム」や「1K」と呼ばれる比較的コンパクトな部屋を探している人も多いでしょう。次に1Kタイプの「クラインミーア1&2」を紹介します。■1Kタイプの間取り図の例
1Kタイプの「クラインミーア1&2」の間取り。広さは20.9平米と一般的な1Kの広さですが、シューズボックスはもちろん、「StockSpase」「Closet」などに注目! ワンルーム・1Kスタイルでもタップリとした収納がある物件は暮らしやすい。
室内にある「ラックボード」というバッグなどが掛けられる壁面。1960年代につくられたイギリス製のボタニカル柄などのポップな壁紙が貼られています。これは各部屋ごとに違う「遊びごころ」のある楽しい、おしゃれな仕上げ。
特に、若い世代の一人暮らしの人は、このクラインミーア1&2のように「賃貸の住まいを、おもしろく楽しんでいい」と私は思います。インテリアコーディネートも自由に自分の好きな色や形で、どんどん実験してみてください。
「クラインミーア」のコンセプトを表現したドローイング。この物件の竣工は2003年で10年以上、経っていますが、いまでも綱島エリアで特に女性に人気の物件。「友達に自慢したいカッコイイ建物に住んでいる」というチョイスもアリ!
次のページでは、一戸建て賃貸住宅の間取りを中心に
「商品としての賃貸住宅」について取材しています