ETFだけでポートフォリオの構築が可能

ETFの新規上場をチェック

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資産運用の基本は国際分散投資ですが、これまでETF(指数連動型上場投資信託)の投資対象と言えば、株式に限ると日本、米国、中国、インドを始めとする新興国、MSCIコクサイ、同エマージング、同ワールドなどで、残念ながら欧州株だけを投資対象とするETFは上場されていませんでした。このためETFで欧州株式に投資しようと思えば、MSCIコクサイ、あるいは同ワールド連動のETFに投資するしかなかったのです。

ポートフォリオを構築する際には、欧州株式部分だけはETFではなく株式投資信託を組み入れるしかなかったのです。しかも、欧州の株価指数に連動するインデックスファンドは皆無で、アクティブ運用の投資信託しかありませんでした。それが、2015年3月18日に上場される欧州株式指数を対象とするETFの上場で、ETFだけでポートフォリオを構築することができるようになるのです。

UBSグループ「UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルグ)エス・エイ」が組成する表のETF10銘柄がそれです。いずれもJDR(外国ETFを信託財産とする受益証券)での上場になりますが、国内株式等と同様に売買することができ、特定口座に入れることも可能です(同様のETFはかつて特定口座に入れられませんでした)。

10銘柄の中には、米国株やMSCIワールド連動のETFもありますが、欧州株式指数に連動するタイプをいくつか見ていくことにしましょう。

単一国は英国とスイスのみ

欧州の先進国15カ国の大型株、中型株で構成される「MSICヨーロッパ・インデックス(ネットリターン)」との連動を目指すETFが、「UBSETF欧州株(MSCIヨーロッパ)」です。15カ国とはオーストラリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリスです。
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UBSETFユーロ圏大型株50は、ユーロ圏12カ国の株式市場において、浮動株調整後時価総額上位50社の優良株(ブルーチップ銘柄)で構成される指標「ユーロ・ストックス50インデックス(ネットリターン)」に連動を目指します。UBSETF欧州株と投資先はほぼ一緒ですが、イギリス、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、スイスが除かれ、ルクセンブルグ、ギリシャが加わっています。

UBSETF欧州通貨圏株は、欧州通貨同盟(EMU) に属する先進国10カ国の大型、中型株で構成される「MSICEMUインデックス(ネットリターン)」との連動を目指します。投資対象国はUBSETFユーロ圏大型株の中から、ギリシャとルクセンブルグを除いた10カ国になります。

単一国は、イギリスは「MSCI英国インデックス(トータルリターン)」、スイスは「MSCIスイス20/35インデックス」に連動を目指すタイプとなっています。その他欧州株連動のETFは、ご紹介した指数から派生したタイプとなっています。

売買はレバレッジ型が中心

欧州株指数に連動するETFを含め、一挙に10銘柄のETFが上場することから、東京証券取引所に上場するETFは200銘柄となりました。今後も銘柄数は増加する一方ですが、売買は日経平均株価などの日本株指数に連動するETFが中心であることに変わりありません。

中でも日々の日経平均株価に値動きの2倍の値動きを目指す「NEXTFUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」が、ETFの月間売買代金の6割強を占めています。他のレバレッジ型ETFを含めればその割合は7割近くになります。

多様な投資家がいるため一概に否定はできませんが、1極(銘柄)集中ではなくさまざまな銘柄の流動性が増え、ETF市場全体が活況になってもらいたいものです。需給が影響するのは致し方ない面がありますが、ETFが持つ機動性や指標との連動性(かい離)が失われないように願うばかりです。
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