裾野が広がるキャンピングカー
道の駅やサービスエリアなどでよく見かけるようになったキャンピングカー。昔は富裕層を中心とした贅沢なレジャーというイメージもあったが、ここ10年くらいは軽自動車をキャンピングカーに仕立てた軽キャンパーやバラエティに富むバンコン、さらには乗用ミニバンを車中泊仕様に仕立てたモデルまで多様な選択肢が揃うようになった。
購入する人も従来のシニア層中心から、子どもがいるファミリー層やペット連れの夫婦、趣味をもつ独身まで幅広くなっていて、サイズやタイプ、価格など数多くのモデルから選べるようになったのが大きい。
今回は、2月中旬に幕張メッセで開催された「Japan CampingCar Show2015」での注目モデルをご紹介したい。
自動車メーカーが注目のコンセプトモデルが出展
まずは年々キャンピングカーに力を入れている自動車メーカーから。ホンダが出展した「N-TRUCK」は、軽自動車のN-BOXを大胆にも50cmカットし、ピックアップトラックにカスタマイズされた参考出品車で、「N-TRUCK」用の「N-CAMP」用キャンピングカートレーラーもセットで展示され、大きな注目を集めた。
「N-TRUCK」はあえてスペースを引き去り、牽引免許不要で牽引できる「N-CAMP」を連結することで大人2人がトレーラー内でゆったり過ごせるという、新たな足し算を提案したユニークなモデル。残念ながら参考出品車で市販化の可能性はほとんどないとのことだが、発売されれば話題を集めそうだ。
日産が「究極のスマートバーベキューカー」と呼ぶ、商用電気自動車e-NV200ベースのバーベキューカーもユニーク。スイッチひとつでバーベキューが始められる電気グリルや冷蔵庫、シンク付キッチン、調理道具、生ゴミ処理機などの引き出し式になっていて、車外に引き出して使えるもの。
さらに、クラウドファンディングにより一般から出資を募り、支援するとバーベキューイベントやパーティなどの招待などのイベントに参加できるほか、さらに2500万円の支援をした限定1人には「究極のスマートバーベキュー」実車のオーダーメイド提供を予定しているそうだ。
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