北陸新幹線で大注目の金沢でおすすめの体験プログラム
加賀百万石の栄華を誇った城下町・金沢では、歴代藩主により手厚く保護されてきた工芸や芸能、茶の湯など多彩な伝統文化が今なお息づいています。薫り高い雅な手仕事は時を重ねて、ますます美しくしなやかに私たちを魅了し続けていますが、2009年にはユネスコの創造都市ネットワークのクラフト分野に登録され、世界にも認められるようになりました。そんな金沢のものづくり文化・伝統の手業を体感できる体験プログラムを厳選してご紹介します!誰でも簡単手軽に友禅作家気分を味わえる「友禅染め体験」
加賀友禅の起源はおよそ500年前の室町時代。加賀独自の技法である梅染に遡り、加賀御国染と呼ばれる兼房染や色絵、色絵紋の染め技法を取り入れながら、名前の由来になった京都の扇絵師・宮崎友禅斎により確立されました。写実的な草花模様を特徴とし、加賀五彩と呼ばれる藍、臙脂、黄土、草、古代紫を基調とした多彩調で、ぼかしを入れたり、敢えて虫に喰われた葉を描いたりして自然美を巧みに表現。
製作工程のすべてが熟練の職人たちによる手作業で、一点一点丁寧に仕上げられる加賀友禅はそれゆえ価値が高く、手仕事ならではの趣、温かみが感じられます。
加賀友禅=着物と思われがちですが、元々は染の技法のことで暖簾や袱紗(ふくさ)、掛け軸のほか、近年では男性用シャツやレディースファッション、ガラスパネル、フロアライトなど様々な分野に進出し、より手軽に加賀友禅を楽しめるようになってきました。
体験では友禅作家になりきってオリジナルのハンカチを作ることができます。ピンク・クリーム・水色から好きな色を選んで彩色し、わずか1時間で完成。時間がない人は型染め体験20分コースもあるので、観光の合間の休憩がてらにでも立ち寄ってみてくださいね。
■友禅染め体験(予約不要)
住所:〒920-0932 金沢市小将町8-8
TEL:076-224-5511
開催日:毎日(水曜日除く。但し、祝日の場合は実施)
料金:1,620円~2,700円
所要時間:20分~60分
不恰好になってもご愛嬌!美味しくて楽しい「和菓子づくり体験」
藩祖・前田利家から始まり、歴代藩主が奨励したことから金沢に定着した茶の湯文化。茶の湯には欠かせない和菓子もまたその繁栄とともに発展し、様々に創意工夫を凝らしたものがつくられるようになりました。京都・松江と並び、三大和菓子処の1つに数えられる金沢の和菓子は四季折々に変化し、見た目に美しく、繊細な味わい。
街には東京や大阪などの都市部でも買える有名な老舗から地元民に愛される小さなお店までたくさんの和菓子店が軒を連ね、折に触れて“和菓子を楽しむこと”が金沢市民の生活に深く根差しています。
そんな和菓子が身近に溢れている金沢に来たからには、ぜひ体験してほしいのが上生菓子づくり。上生菓子というと、なんだか難しそうと腰が引けるかもしれませんが、老舗和菓子店の職人さんが丁寧に指導してくれるので全く心配要りません。
他にも面白いところではどら焼きの原型となった焼き菓子「網代焼」づくりや、干菓子の代表選手「落雁」づくり、焼き釜を使って自分で焼くせんべいづくりなど、珍しい和菓子体験プログラムが目白押し。
プログラムによっては1人からでも体験できるので、お気軽にどうぞ。但し、事前予約は必須ですよ!
■和菓子づくり体験(前日までに要予約)
住所:〒920-0855 金沢市武蔵町13-17
TEL:076-221-0336
開催日:月・木・土の13:30、15:00
料金:1,000円(上生菓子2種類2個ずつ)
所要時間:40分