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中華アンプと自作スピーカーでPCオーディオをつくる(2ページ目)

みなさんは、どんな環境で音楽を聴いていますか? スマホからインナーヘッドフォンで音楽を楽しんだり、本格的なオーディオシステムで鑑賞している人など、さまざまでしょう。今回、注目したのは中国製で主にネットで売られている「中華アンプ」と呼ばれるデジタルアンプ。これを100均の材料を使って小さなフルレンジスピーカーを使って鳴らすという、超カンタンなスマホやPC用の卓上オーディオをつくります。

喜入 時生

執筆者:喜入 時生

インテリア・建築デザインガイド

100均を使ってスピーカーボックスをつくる

次に問題なのがスピーカーボックス。ネットにはスピーカーの穴あき加工もされたボックスがたくさん売られています。今回、入手したスピーカーの直径に合いそうなものもいくつか発見。でもペアで買うと3000円くらいと高いし、箱も大きい。

自作でMDF材を使って10×10×10センチほどのキューブ形の箱をつくることも考えましたが、まずは最近、木箱が充実している100円ショップに行ってみました。目的のサイズの箱はありませんでしたが目を付けたのは木製の「伍合枡」。枡があったのは節分の季節だったからでしょうか? つくりは粗いですがイイ感じなのでこれを使うことに。そして、少しサイズの大きいもうひとつ箱も入手ておきました。
枡

100均(ダイソー)の木製箱たち。左が「ウッドBOX」というもので箱は奥行き約8.3センチ幅・高さ約14センチですが板厚は約5.5ミリ、底はおそらく2ミリ以下の薄さ。工作はしやすそうです。右が今回、使うことにした枡。板の厚さは、すべて約1センチあることと焼印の「伍」が気に入りました。これは、おそらく「五合枡」の意味で容量は約900ミリリットル。高さ幅は約14センチで奥行きは約7センチです。

この枡の材は針葉樹ですがヒノキではないし底板は釘止め。でも、板厚は1センチあるしジョイントはホゾで組んであります。私の低いDIYスキルでは、これは100円でつくれないなぁ、と思いました。これで「枡ピーカー」(駄洒落……)をつくります。

この木枡に買ってきたフルレンジスピーカーユニットを取り付けるための丸穴を開けます。まず、コンパスで7センチの円形を描いて、ドリルであけた4ミリ程度の穴から、ジグソー(工具)でぐるりと円形にカットします。
ドリル穴あけ

枡を裏返してセンターにスピーカーの径(今回は7センチ)の丸をコンパスで描き、その内側にドリルで5、6ミリの穴を開けます。スピーカーユニットがブカブカにならないようになるべく内側になるようにします。きつくてユニットが入らなければヤスリで削ります。

ジグソーを持っていなくてもホームセンターでレンタルできます。その場合、できれば刃は、1本50円程度の「曲線用」に付け替えてください。

そして100均にあるキリや回し引きなどという名前の曲線切りのノコギリでもカットできます。こうした道具で人力でやった方がきれいに切れたかもしれません……。自分が使いやすそうな方を選んでみてください。
ジグソー

ドリルであけた穴にジグソーの刃を入れて、はみ出さないように切ります。注意点としてはジグソーのボタンを深く握らないことです。私はあせって強く押したのでガタガタになってしまいました。ゆっくりジグジグと箱を回転させながらカットします。

切り終わり

2つの穴を切り出したところ。かなりガタついていますね。でもスピーカーユニットで隠れますし、気になるときはパテ埋めします。先に紹介した100均(ダイソー)の底が薄い箱「ウッドBOX」ならカッターナイフで切れそうです。

ここまでできれば完成は、もうすぐです!

スピーカーユニットにケーブルをハンダ付け

お店にはスピーカーユニットにあらかじめケーブルがハンダ付けしてあるものもありましたが、中学の技術の授業でやった「ハンダ付け」をやってみたかったので挑戦してみました。
ハンダ材料工具

ハンダごて(ダイソーの400円商品)、ハンダごて台(ダイソーの200円商品)、そしてハンダもすべて100均のものを使いました。

ハンダ付け

ハンダ付けが終わったところ。意外とすばやくできました。中学校の技術の先生に怒られそうなレベルで、かなり下手ですが、それなりに充実感があります。

圧着端子

ハンダ付けが難しいときは「圧着端子」とよばれるもので「かしめ」たり、音の出の確認ならケーブルをスピーカーの端子にぐるぐるまきにして写真のような通電性のあるクリップで留めるだけでもいいかもしれません。どちらも100均にあります。ハンダ付けでも圧着端子でも「+」「-」には注意。たいていのケーブルは色分けされているので大丈夫。心配なときは赤・黒などのケーブルを使いましょう。

もちろんケーブルつきのスピーカーユニットならばこの手間は省けます。そしてケーブルが繋がったところで、箱にスピーカーをネジ留め。そして、アンプに繋いで適当にスマホに入っている曲を流してみます。「おー、ステレオで鳴ってる!」とあたりまえのことに感動。
音だし

スマホで音出し。とりあえず音が出ることに、ひと安心。赤く光っているLEDは3つあって音圧が上がるとブルーの色が点滅します。これは正直、いらない機能……。

しかし、この中華アンプには思わぬ「落とし穴」があったのでした……。


次のページで吸音材を使って低音を出して、一応、完成です


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